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ローン選びは「安さ」より「人生設計」


--結果的に、自分の適正な金利より高くなってしまうと……。
はい。だからこそ、事前に住宅ローンの専門機関に相談するなどして、自分の金利ゾーンを考えておくべき。家選びと並行してやった方がいいでしょうね。それでも低金利を狙いたいなら、いったん自分の適正金利の審査を受けて、承認だけ取った状態で低金利ローンの審査を受けるのがいいでしょう。待ってもらうこともできるので。
--そんな裏技が!
上の金利を取ってから下を攻めるんです。いずれにしても、住宅ローン選びは金利の低いところから行くのではなく、自分にあった適正な金利で選ぶべき。もっと言えば、金利が少し高くても、自分にとって必要な保険がつく、あるいは人生設計に沿っている住宅ローンを選択することが大切です。
--人生設計……。
そうですね。一例として、金利には大きく3種類あるのはご存知ですか?
--3種類?
はい。ローン期間中に金利が変わる「変動金利」、ある期間だけ金利が固定される「期間固定金利」、契約中はずっと金利が変わらない「全期間固定金利」です。この3つのどれにするかを考えるにも、やはりまずはご自身の人生設計が重要です。
--どういうことですか?
今挙げた3種類は、後ろに行くほど金利が高くなります。つまり金利が固定されるほど高くなる。なぜなら、金利が変わらない分のリスクを金融機関が背負うから。一方、変動金利は、景気次第で金利が高くも安くもなる可能性があります。
--そのうち、どれを選ぶかですよね。
はい。みなさんこのとき「どれがいちばんお得か」という視点で選びがちですが、まずは人生設計です。そもそも、その住宅に何年住むのか。すでにお子さんが10歳を超えていれば、およそ10年後、お子さんが結婚して家を出るかもしれない。夫婦ふたりで何部屋もある家にそのまま住み続けるのか。そういった具体的な人生設計を考えたほうが、自分に合う住宅ローンは見えてくるかもしれません。
--なるほど。
たとえば、10年後に家を売る可能性が高ければ、35年ローンを組んだとしても、10年間は固定、以降は変動金利となる「期間固定金利」を選ぶ方法もある。すると、全期間固定金利よりは安いですし、そもそも10年後には売ってしまうかもしれません。
--それもテクニックですね!
テクニックというか、安さばかりに目が行き過ぎると、大事なことを忘れてしまうということです。家は人生に関わる最大の買い物ですから、安さよりも本当に欲しいもの、必要なものが何かを考えるべき。そのうえで、手段としての住宅ローンがあるのです。
--なるほど。お得さに走るあまり、家が微妙じゃ本末転倒ですものね。
はい。そのうえで自分に合った住宅ローンを見つけるために、家選びと並行して住宅ローンの勉強をすべきでしょう。それが、私からのアドバイスです。
--ローン選びの基本的な考え方が見えてきた気がします。ありがとうございました!
 
有井太郎=取材・文 小島マサヒロ=写真

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