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Have a nice ONSEN trip
ワゴンじゃなくてシューティングブレーク。まるでスポーツカーのような佇まいに、惚れた!
SWことステーションワゴンも、セダンと同様に美しい。迫力あるフロントフェイスから流れるようにリアのハッチへ到達するアプローチは、かつてのジャガー XJSやアストンマーティン ラゴンダ、現代ではフェラーリ GTC4ルッソやメルセデス・ベンツ CLSと同類の、つまりシューティングブレークのような佇まい。
ちなみにシューティングブレークとはかつての英国貴族や紳士が狩猟に行くのに造ったスポーツカーの後部のみをワゴンに換装した車のデザインだと定義される。荷物はもちろんたくさん積めるけれど、決して実用オンリーではない、スポーツカーのような色気も同時に漂わせるデザインなのだ。
SUVは便利だけど、駐車場に高さ制限があって……といったサイズ感に心配がある方に、ぜひ508 SWを試してもらいたい。荷室容量は530L(後席を倒せば最大で1780L)。ちなみにポルシェの小型SUVのマカンは550L(1710L)と大差ない。全長は10cmほど508 SWが長く、全幅は6㎝、全高は20cmマカンが大きい。
で、このファストバックとシューティングブレークの508、それぞれいくらだと思いますか? 筆者はともに600万円、そこに豪華装備のオプションを加えて750万円くらいかなと想定していた。しかし、今回試乗したセダンの508 GT BlueHDi(ディーゼルエンジン)は車両本体492万円に、オプションのフルパッケージ(ナッパレザーシート、ナイトビジョン、フルパークアシスト、360度ビジョン、パノラミックサンルーフ)の65万円を加えた557万円。ステーションワゴンはGTライン(ガソリンエンジン)でオプションなしの484万円。
アクティブクルーズコントロールやレーンポジショニングアシストといった先進運転支援機能は全車標準装備だし。乗り心地は最高だし。そう乗り心地といえばフランス車の命。508はプジョー初となる電子制御式アクティブサスペンションを採用している。つい、スポーツモードに入れてカッ飛びたくなるのが車好きだが、508に関してはコンフォートモードで、そのしなやかな乗り心地を味わいたくなる。こんな車、ほかにはない。
ライバルはメルセデスならCクラス、BMWなら3シリーズなどだが、横に並んでもその美しさにエヘンとなるクラスレス感がある。ひと目惚れして手に入れたとしても決して後悔しないだろう。
内田祐介=写真 荻山 尚=編集・文
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