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2019.11.20

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安藤忠雄との“建築美”が融合した200本限定「オクト フィニッシモ」の価値

古代から今日まで絶えず美しさを誇り続ける永遠の都、ローマ。そこで生まれたブルガリは、やはり建築美にも深い造詣を持つ。
その集大成が円と正方形を大胆に融合させたタイムピース「オクト フィニッシモ」だと言われているが、このたび発表された世界的建築家・安藤忠雄氏とのコラボモデルは、両者のゆるぎない「建築美」が融合したかつてない傑作という点でひときわ注目を集めている。
「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック」チタンケース、40mm径、自動巻き。180万円/ブルガリ(ブルガリ ジャパン 03-6362-0100)
学歴主義の強い業界で建築を独学で学んだだけでなく、10代の頃はプロボクサーとして活動していた時期があったという安藤氏。そのキャリアは異色も異色である。
そんな彼の作風は打ち放しのコンクリートと幾何学性を徹底したミニマルな造形美が特徴的で、日本では「光の教会」(大阪)や「直島・地中美術館」(香川)、「兵庫県立美術館」(兵庫)などが有名だが、アメリカの「ピューリッツァー美術館」やドイツの「ホンブロイッヒ・ランゲン美術館」、イタリアの「プンタ・デラ・ドガーナ」など、活躍の場は実にワールドワイドだ。
日本が世界に誇る建築家、安藤忠雄氏。
ブルガリはそんな安藤氏のデザインに共鳴して、今回、コラボレーションを実現。「限られた素材で、単純明晰な構成のもとに展開する複雑多様な空間の豊かさ……その点で安藤氏の建築と、ブルガリの『オクト フィニッシモ コレクション』との間には密接な繋がりが感じ取れる」と共通性を見出している。
「オクト フィニッシモ」の安藤モデルは、テーマを「ブラックホール」に設定した。結果、チタンの素材の味を活かしつつ、極限まで無駄をそぎ落とした、まさに安藤流の世界観を最大限に表現した一本に仕上がった。
背面には安藤氏のサインも。
過去にもブルガリは、画家の千住博氏や音楽家の坂本龍一氏など、日本人アーティストと「オクト フィニッシモ」のコラボレーションを積極的に仕掛けてきた。その理由を「ブルガリと日本には特別な繋がりが存在する」としているが、安藤氏とのコラボレーションにはことさら特別な思いがあったのではないか。
古代ローマ建築に囲まれて“美の感性”を研ぎ澄ましてきたブルガリと、独学で世界屈指の建築家へ上り詰めた安藤氏の“建築美”は、「オクト フィニッシモ」という小さな宇宙のなかで見事に化学反応を起こし、かつてない美しさを宿した傑作となって世に出ようとしている。
ファンにはたまらないこの新たなマスターピースは12月発売、世界で200本の限定販売。カーボン製の「安藤忠雄×ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック トゥールビヨン」も来年1月に販売予定で、こちらはなんと8本限定の販売になる予定だ(価格未定)。
いずれも「お目にかかれるだけでありがたい」ってこと。ひと目見るため、引き続き情報のチェックは欠かせない。
 
原嶋鉄人=文


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