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FILE 9:
どっかにしまいなさいよ「鍵ジャラおじさん」

ーーデニムに合わせるアクセサリー問題が昔からありますね。
富瀬 鍵をジャラジャラ腰から下げてる人がいますけど、これ、格好いいのかな?
熊倉 男性はアクセサリー感覚なんですよね?
ーーそうです。荷物と装飾兼用なんです。鍵は必需品だし、「なくさないように」みたいなエクスキューズでぶら下げている、という人もいます。って自分ですが(苦笑)。
こんな感じで鍵をジャラジャラつける「鍵ジャラ君」も多いのは事実。
熊倉 確か10年前の座談会では、財布や携帯をなんでもポケットにしまう「ポケットパンパン問題」がありましたよね。
岡泉 まさかそれを鍵じゃらで解消、ってわけではないわよね(笑)。
富瀬 鍵自体が少なくなっている時代なんですよ。なんでそんなに増えるかな。
ーー耳が痛い!
 

FILE 10:
いつまでも「男クサすぎるおじさん」

熊倉 10年を眺めて感じたけど、ダメージデニムが減った気がする。ボロボロデニムが今は皆無。
岡泉 西海岸のテイストが全開! というのが、時代の潮流だった。ルーズな感じがかっこよくて。
両膝がぱっくり開いた通称・膝ぱっくりデニム。
富瀬 こういう両膝がパックリ、みたいなのは今ほとんど見ないけど。改めて言いたい。不潔感MAXと。
一同 さすがポリス。
熊倉 膝がスースーしそうだよね(笑)。
岡泉 時代、ってことですね。
富瀬 10年前のダメージデニムは、白い部分が茶ばんでいるのが多いんですよ。
ーーなんでですか?
富瀬 リアル感を追求して汚しの加工を入れている、という理由のほかに、当時は生産の過程でその土地の水の色が残っているものがあったみたいで。
熊倉 デニム業界長かっただけのことはあるね。説得力あるわ。
富瀬 あえての黄ばんだ加工もあった。ビンテージ加工にリアル感を重視してたから。
ーーボロボロなのが格好いいという感覚、今でも残っているかもしれません……。
岡泉 白糸の色みがクリーンな白か茶ばんでいるかで、時代がわかっちゃうこともあるのね。
熊倉 自分でつけた汚れ、という可能性も否定できないけどね。
ーー確実に言えるのは、男クサい=格好いいではなくなってきていると。
男クサいデニムが格好よかったのは10年前の話。時とともに「格好いい」の基準も変化していた。
10年ひと昔。デニムについては時とともに「変わったこと」、そして「変わらないこと」があった。デニムおじさんが踏んでしまいそうな地雷てんこ盛りの10項目。みなさんはどれだけ当てはまっただろうか?
 
恩田拓治=写真 髙村将司=取材・文

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