アウトドアに大きなチャンス、構えすぎないことが大事
子供は勉強、やらされ感が出たらとたんにモチベーションが下がるもの。この手のものを教える場合は、大人と同等に扱うことで子供の自尊心をくすぐる、つまりお手伝いの体で進めるのが定石だ。
刃物、火を扱うお手伝いの場面としては料理が真っ先に挙げられる。もっともこれは、普段からオカーチャンに任せっきりだった場合はちと無理があるかもしれない。
であれば工作、それもあくまでオトーチャンズのDIYを手伝う形に仕向ける。などの方法が考えられるだろう。
とにかく大事なのは、大人はしっかりとした準備、緊張感を持って挑むこと。子供にはそれを悟らせない、勉強感を出さないことなのだ。
アウトドア子育てに潜む内なる“敵”
刃物や火を扱う練習で最大のチャンスとなるのがバーベキューやキャンプなどのアウトドアだ。
体験の場であることが万人の認識となっているため、普段はやたらにブレーキをかけるママであっても子供が体験する初めての包丁・ナイフ、初めての火といったチャレンジへの理解が早いのもメリットである。
さらに「ひとりでやっちゃダメ。勝手にやっちゃダメ」などと、教えておきながら使用に制限をつける。そんな大人の都合にも「アウトドアは特別だから」と理屈を付けやすいのもポイントだ。
しかし、ここでオトーチャンズに釘を刺しておきたいことがある。
アウトドアではオトーチャンがひとりで頑張るほどに家族はちやほやしてくれるし、正直なところ下手に子供に手伝わせるとスムーズに進まなくなるばかり。だから、火起こし、料理、etc. ここぞ見せ場とばかりに張り切ってひとりでやってしまいがちだ。
しかし、オトーチャンズが目指すべきはデキるキャンパーではない。それを肝に命じ、子供の体験チャンスを奪わないよう意識することだ。
なお、現代生活に役立つものと考えればマッチやライターの適切な扱いを教えるだけでも十分ではある。そこで、木をこすり合わせるような原始的な火起こし体験を、現代生活に役立たない全く意味のないことだと考えてしまう合理的思考の方もいるだろう。
しかし、これは物が擦れるだけで火が生まれるという不思議、怖さを体験できる良い機会であることに注目いただきたい。もちろん、子供たち(実は大人も)がなにより熱中できるアウトドアアクティビティであることは保証できる。
摩擦式の火起こし用キットや、水濡れなどを気にしないメタルマッチなどのグッズは通販で簡単に入手できるので利用してみるのもいいだろう。
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