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いいとこ見せたい、そんな欲張りはさておこうか

と、ここまで読んできて「人に教えられるほど、刃物や火の扱いに慣れていないが……」と心配になるオトーチャンズも多いはず。
それはそうだろう。我々自体が「最近の子は鉛筆もロクにナイフで削れない」なんて言われた世代なのだから。
それでも、現代では「動画サイト」という心強い味方がある。検索すればナイフ、包丁の扱い方や研ぎ方、火の起こし方や扱い方などは簡単に予習することができる。知識ゼロ、まったく自信がなければ、あらかじめ予習はしておくべきだろう。
もっと本格的に学びたければ、各種開催されているそうしたワークショップに参加してみるのもいいだろう。
しかし、その予習が「いいところを見せたいため」になってはいけない。そもそもこの話は上手なやり方、良い方法などの技術を教えることだけを最終目標にしたものではない。そしてもちろん、刃物や火に限られる話をしていたわけでもない。
どんなにも危険や負の側面はあるもの。にもかかわらず、「危ない」「怖い」と感情的に負の側面ばかりを刷り込むのは子供の視野を狭めてしまう。
だから大人の独りよがりで子供の視野と可能性を狭めないこと。見守りは最小限に、一緒に手を動かしながら、物事を多方面から考える機会を作ってあげる。そうして結果的に子供が取りうる選択肢を増やしてあげることこそが、目標なのだ。
お手本になるような、カッコいい姿を見せられなくても構わない。大事なのはそこではない。本当に危ないときに手を差し伸べられるならそれで十分だ。
さあ、家庭内のよろず危険担当を自認するオトーチャンズの重大ミッションに進んで挑もうではないか。
 
宇都宮大洋=文 asacom.=イラスト


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