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上司がいなくなれば「オフ」になる

むしろ、部下の大事なオフの場に踏み込まないほうが重要です。上述のように踏み込んだところでそこはもうオフの場ではないのですから。オフのはずの場に上司がやってきたら、「あーあ、せっかくリラックスできると思っていたのに台無しだ」とすら思うかもしれません。
休みの日だけでなく、上司は「できるだけ早く立ち去る」のが良いでしょう。会社のカラオケの二次会にもなるべく行ってはいけません。
上司がいなくなれば、その集団のフォーマル度合いが減って、インフォーマルな「オフ感」が出てきます。そうすると、公的な場では言いにくい話を同じような目線の同僚たちと話し合う機会が増えるわけです。

プライベートは部下が話すまで待つ

では、どうやって上司は部下のプライベートを知れば良いのでしょうか。それは単純な結論ですが、直接部下から聞けばいいだけです。ただ、こちらから質問してはいけません。物理的にも心理的にも、通常時には部下は別に上司にプライベートの領域に入ってきてほしくはないのです。ですから、相手が自分のプライベートを話したくなるまで根気強く待つのです。
むしろ、知るべきプライベートとは「相手が話したいプライベート」だけと言っても良いでしょう。私的なことだが仕事に影響があるので考慮してほしいもの「だけ」を知ってほしいというのが本音でしょう。だから、相手が話すのを待てばよいのです。

上司から「身の上話」をする

しかし、若い部下であっても世間で「公私混同はいけない」と言われ続けているため、プライベートなことを公の上司に言うのは憚られることも多いと思われます。
そこで上司は部下がプライベートを言いたいときに言える雰囲気づくりをしなければなりません。
ひとつの方法は上司の自分の身の上話をオープンに話すことでしょう。自分の生い立ち、体調、家庭の状況、趣味、休みの日の過ごし方、などなど。自慢話にならないように、煙たがられない程度の量で、小出しに日々自分のプライベートをさらすのです。
人は相手にペースを合わせる特性があります。相手が裸になっていれば、自分も裸になりやすいということです。


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