>連載「賢い借金」を最初から読む住宅ローンにカーローン、あるいはクレジットカード払い。実は生活の中で「借金」をしているケースはたくさんある。それをうまく活用すれば人生も豊かになるかも? ということで、前回・前々回と債務整理3000件の相談実績を持つ弁護士・鈴木淳也氏に「賢い借金」のコツを教えてもらった。
鈴木淳也/大手法律事務所で活躍したのち、2018年4月に鈴木淳也総合法律事務所を設立。借金の債務整理から企業法務など幅広く対応。気象予報士や防災士の資格も保有するマルチ弁護士。
いろいろ聞いていくと「すでに借金している人」にもタメになる話があるらしい。借金歴のある人は必読?な知識を教えてもらった。
過払金があるかを確認するには
--薄々感じていたんですけど……、先生って債務整理マニアなんですか?何を言ってるんですか(笑)
--いや、そうでもないと3000件も実績をつくらないじゃないですか。毎日、どのくらいの債務整理をしているんですか。数は難しいですが、確かに業務の4分の1は債務整理ですね……。でもマニアではないですよ(笑)
--4分の1……。それだけ借金している人がいるわけですね。そういえば前回、「すでに借金をしている人にもタメになる話がある」と聞いたんですけど。はい。まずは、過去に借金をしたことがある人。これは
「過払金」のチェックをしたほうがいいですね。
--よく聞くやつですね。でも、知っているようで意外とよく分からない……。カードローンやキャッシングは、金利の上限があることを以前話しましたよね。10万円未満なら年20%、10万円〜100万円未満は年18%、100万円以上なら年15%です。
--たしかほとんどの業者は、上限いっぱいの金利を取っていると言ってたような……。はい、“今”はそうです。でも、
昔はその上限を超えた金利を設定しているケースがたくさんあった。それに当てはまる方は“払いすぎ”の可能性があるので、過去に遡って返還請求できる場合があるんです。
--ちなみに、自分が当てはまるかどうか、どうすればわかるんですか?今までの自分の借金に関して、
いつ、いくら借りて、いくら返済したのかが記載された「取引履歴」を業者に請求できます。そこに利息のパーセンテージも出ているので確認しましょう。先ほどの上限金利を超えている期間があれば詳しく調べたほうが良いですね。
--自分で確認するのが面倒な場合は?面倒……。確かに難しい部分もあるので、不安な方は一度、弁護士の方に相談してみると良いと思います。
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