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2019.10.20

あそぶ

原点を見つめ、進化する。クライマーの信頼を得て躍進した「karrimor」の軌跡

連載「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。
カリマーロゴ
頑丈かつ背負いやすいバックパックを軸に展開し、アパレルも非常に高い人気を誇る「karrimor(カリマー)」。先日も人気ブランド、F/CE.のデザイナー山根氏とタッグを組んだコレクションをリリースして話題をさらった。
どのようにスタートし、現在のステータスに至ったのか。そして、これからは? マーケティング部の稲田里樹さんと商品部アパレルチームマネジャーの白子修平さんに聞いた。
 

小さなサイクルバッグ専門店からクライマーが支持する名門へ

稲田さん、白子さん
マーケティングを担当する稲田さん(右)とアパレル全般を統括する白子さん(左)。ともにアウトドアを愛する多趣味人である。
——カリマーは小さなバッグ屋から始まったそうですが、成り立ちを教えてください。
稲田 イギリスの小さな町にあるショップから、1946年に誕生しました。もともとは自転車乗り向けのバッグを製造・販売していたのですが、丈夫だと評判になり、さまざまな登山隊からもオーダーが来るように。以降、クライミングに対応するバックパックを作るようになったようです。
チャールズ&メアリー・パーソン夫妻
カリマーの創業者である、チャールズ&メアリー・パーソン夫妻。彼らが営むショップから、すべてははじまった。
白子 カリマーのロゴ入りバックパックを使用した登山家たちが次々と偉業を達成。それに伴ってブランドとして世界中に知られるようになり、飛躍的に成長しました。
 

“carry more”からブランドネームが誕生

稲田さん
「サイクリストからの高い評価が登山家たちにも伝わり、1957年にバックパックの製造を始めました」。
——自転車乗りからクライマーへ。ターゲットは変わりましたが、モットーはどうなのでしょう?
稲田 ブランドネームは“carry more = もっと運べる”が由来。サポートする相手が誰であろうと、より多くの荷物を快適に運べるブランドでありたい! という意識は変わっていません。
広告
1970年のクリス・ボニントン率いるアンナプルナ南壁隊を支えたモデル、アンナプルナの3世代目登場を知らせる広告だ。1978年のもので、当時のハイテクがうかがい知れる。
——日本に上陸したのはいつからですか?
白子 ’70年前後です。当時はアウトドア旋風が巻き起こっていて、ほかにはないアルミフレーム入りの本格的なバックパックが、飛ぶように売れたと聞いています。
サイズ アジャスト システム
バックパックの背面長が調節できる、独自の”サイズ アジャスト システム”は1983年に発表された。


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