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MASERATI LEVANTE マセラティ レヴァンテ

MASERATI LEVANTE マセラティ レヴァンテ
ボディサイズ:全長5020×全幅1981×全高1698mm
燃費:13.5L/100km
総排気量:3799cc 乗車定員:5名
価格:1990万円
マセラティ初のSUV。取材車両は、トロフィーを意味する刺激的なトップグレードの「トロフェオ」。心臓部にはフェラーリ製最強のV8エンジンを搭載。590PSの最高出力と3.9秒の0→100km/h加速、そして最高速304km/hに達する驚異の動力性能を誇る。もちろん、お家芸でもある官能的サウンドの咆哮は健在。走りはハードな乗り味と機敏な操縦性を実現している。理屈なしに楽しめる味アリ、刺激アリの大排気量V8搭載車なのだ。
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レッド&ネイビーのコンビ、カーボンファイバートリムがエレガンスかつスポーティなコックピット。2眼計器で、中央の液晶画面にはドライブモードやタイヤ空気圧、駆動力配分などが表示される。
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身体によく馴染む厚みのあるシート。「ピエノ フィオーレ プレミアム フルグレーンレザー」と呼ばれる高級皮革仕立てだ。
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眺めるだけでも美しいフェラーリ製V8ツインターボエンジン。イタリア・マラネロ工場で組み立てられ、跳ね馬にも匹敵する最高出力590PS、最大トルク730Nmを発生。甘美なサウンドは一度知ったら病みつき!
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ダッシュボード中央に備わるのはクロック。さらにインパネ中央には、タッチパネル式の8.4インチディスプレイを採用。Apple CarPlayとAndroid Autoに対応し、アプリとの連携も可能に。ドライビングモードには「ノーマル」「I.C.E(エコ)」「スポーツ」に加えて、新たに「コルサ」が専用設定されている。標準採用のエアサスペンションは、6段階から調節可能。
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荷室容量は標準時で580Lとなる。
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ロングノーズなデザインと官能的なエンジン音、イタリア車らしい艶っぽさ
アウディQ8と同じように、マセラティ レヴァンテも馬車の時代に遡ると、そのデザインの意味がよくわかる。馬車は4頭仕立て、8頭仕立てと馬の数が増えるほど高級だとされ、一般的には頭数が増えるほど、客室に対してフロントは長くなる。だから先端が長いほど格好いいという価値観が欧米人には刷り込まれている。
それは車にも当てはまり、強力なエンジンを積む長いボンネットが、高級車の証しなのだ。同時に、「高級=パワフル」ということでもあるから、遅い高級車というものはありえない。
アウディQ8と同じように、マセラティ レヴァンテも馬車の時代に遡ると、そのデザインの意味がよくわかる。
こう見ると、マセラティ レヴァンテは伝統的な高級車像を体現していることがわかる。長いボンネットの下には、フェラーリのファクトリーで組み上げられたV8ツインターボエンジンが収まり、ロングノーズのクラシカルな美しさを湛えている。
そして、このフェラーリ謹製のV8エンジンが絶品だ。パワフルなのは当然として、アクセルを踏み込むと、乾いた音が鼓膜を震わせ、一気に立ち上がるパワーが心を震わせる。もっと踏めと、エンジンがドライバーを煽っているかのようだ。
力強くダイナミックな走りに加え、ディーゼル特有の燃焼音すら色気を感じさせる音色に変えてしまうのである。それが、レヴァンテというクルマなのだ。
付け加えるなら、V8ではなく、ディーゼルエンジン仕様でもレヴァンテは官能的なのだ。力強くダイナミックな走りに加え、ディーゼル特有の燃焼音すら色気を感じさせる音色に変えてしまうのである。それが、レヴァンテという車なのだ。
 
安井宏充=写真 サトータケシ、iconic=文


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