サウナの流儀③ 「ととのう」ための準備も大切に
——とってもサウナに入りたくなってきたんですが、フィンランド式のサウナをウリにしている施設以外には、どこで楽しめるのでしょうか?アウトドアサウナの良さが広まってきたことで、今はいろんなところで開催されるイベントを中心に体験できるようになってきましたね。僕がプロデュースしている「SAUNA FES JAPAN 2019」はだいたい年1回の開催で今回が4回目。ほかにも、エンターテインメントとして楽しめるサウナや、SNSで共有したくなるようなデザインされたサウナが出てきているというのも最近のトレンドですね。
——サウナを楽しむうえで注意すべきことや作法ってありますか?サウナだけ入って満足したり嫌になってしまう人も多いですが、重要なのは水風呂です。外気浴の前の工程として、「ととのう」ためにはすごく大切です。サウナの熱さが苦手なら、サウナ室のひな壇の一番下から始めると良いです。熱は上に溜まるので、楽に入れると思います。
——だから上段のほうにはプロっぽい人たちが座ってるんですね。あと、外気浴のときにはしっかり身体の水滴を拭いてください。水滴に風が当たると気化熱で体温が逃げていってしまうんです。水滴がなければ毛穴がきゅっと締まって、体温が逃げないままリラックスできます。それと、当然ですが水分補給をしっかりと。無理せず、気持ちいい範囲でサウナを楽しんでください。
自然と一体になることで、究極のリラックス状態になれるというアウトドアサウナ。従来の閉ざされた世界というイメージとは真逆で、オープンなマインドで楽しめるのが魅力的だ。
ストレスばかり溜め込んでいないで、とりあえずサウナで頭空っぽにしてみない?
玉井俊行=写真 石井 良=取材・文