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サウナの流儀② サウナで検討し、水風呂で決断する

水風呂
——経営者にもサウナーが多いと聞きましたが、「ととのう」とどんな良いことがあるんですか?
日本人って電源オフにするのが苦手じゃないですか。でも、サウナで「ととのう」と勝手にブレーカーが落ちるんですよ。温冷交代浴によって自律神経も整って、自分をリセットできる。そのときに仕事の良いアイデアが降りてきたり、悩みがすっと消えたりするんですよね。
——一旦、リセットしてゼロに戻る、みたいな?
そうですね。だから確かに経営者たちの間でサウナは流行っているんですよ。ふだんからいろんなことを考えないといけないから。経営判断するときに、サウナで検討して水風呂で決断する、という人もいるくらいですよ。
サウナテント
——仕事にも良い影響があるっていうのは発見です。
仕事だけじゃないですよ。心の底からリラックスできる時間をつくることって、ふだんの生活でも重要ですよね。水着で楽しむものなので、男女関係なく仲間達と共有できるっていうのも、今までにはないものかなと。
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サウナの流儀③ 「ととのう」ための準備も大切に

サウナの内部

——とってもサウナに入りたくなってきたんですが、フィンランド式のサウナをウリにしている施設以外には、どこで楽しめるのでしょうか?
アウトドアサウナの良さが広まってきたことで、今はいろんなところで開催されるイベントを中心に体験できるようになってきましたね。僕がプロデュースしている「SAUNA FES JAPAN 2019」はだいたい年1回の開催で今回が4回目。ほかにも、エンターテインメントとして楽しめるサウナや、SNSで共有したくなるようなデザインされたサウナが出てきているというのも最近のトレンドですね。
サウナカー
——サウナを楽しむうえで注意すべきことや作法ってありますか?
サウナだけ入って満足したり嫌になってしまう人も多いですが、重要なのは水風呂です。外気浴の前の工程として、「ととのう」ためにはすごく大切です。サウナの熱さが苦手なら、サウナ室のひな壇の一番下から始めると良いです。熱は上に溜まるので、楽に入れると思います。
——だから上段のほうにはプロっぽい人たちが座ってるんですね。
あと、外気浴のときにはしっかり身体の水滴を拭いてください。水滴に風が当たると気化熱で体温が逃げていってしまうんです。水滴がなければ毛穴がきゅっと締まって、体温が逃げないままリラックスできます。それと、当然ですが水分補給をしっかりと。無理せず、気持ちいい範囲でサウナを楽しんでください。
ビール
自然と一体になることで、究極のリラックス状態になれるというアウトドアサウナ。従来の閉ざされた世界というイメージとは真逆で、オープンなマインドで楽しめるのが魅力的だ。
ストレスばかり溜め込んでいないで、とりあえずサウナで頭空っぽにしてみない?
 
玉井俊行=写真 石井 良=取材・文 

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