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結婚していれば、債務整理のあとも今まで通り

鈴木先生
--そうなんですか……。マンガとVシネの世界を信じていたので。
それは昔の話、あるいは相当な闇の世界の話ですね。一般的な業者なら、返済できていなくてもきちんと連絡すれば大丈夫です。
--でも、自己破産すると当然大きな買い物はできないですよね。いわゆるブラックリストに載るという……。
信用情報ですね。過去の延滞実績や債務整理の有無はひとり一人記録されています。でも、私の肌感覚ではその記録は10年も残らない。記録は消えていきます。
--10年耐えれば……。
耐えるといっても、債務整理の直後にまたすぐ大きな借金をしようとは思いませんよね。あと、結婚している方はほとんど支障もありません。
--どうしてですか?
もしも旦那さんが債務整理をしても、奥さんは関係ないですから。クレジットカードも奥さんのものなら今まで通り使えるし、収入があれば奥さん名義でローンも組めます
--ほお……。
自己破産をしても、今まで通りの生活をしている人が多いんですよ。そう考えると、すごくありがたい制度じゃないですか。その辺りの思考の切り替えですよね。これが前回話した「柔軟性」ですよ。
--なんか鼻につきますが、確かにそうかも。
自己破産のマイナス面を挙げるなら、弁護士などの士業や警備員など、一定の職種にしばらく就けなくなること。ただ、それも期間限定。それ以外の職業なら、たとえば企業も自己破産した社員をクビにすることはできません。
--他の人にバレることは?
「官報」という国の発行物に記載されますが、一般の方は見る機会がないですよ。まず影響はありません。


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