オーシャンズは今月デニムを特集中。メンズワードローブのバリエーションが増え続けるなか、定番といわれてきたアイテムの絶対性が弱まるのは必然かもしれない。デニムもそう。
だがその状況下であえて定番アイテムを取り上げ、魅力を再確認したいと思ったのだ。ぜひご一読を。
さてデニムとともに若い頃から愛着を持ってはいているボトムスがチノパンである。このアイテムも本来、デニムと同じく他のボトムスとは一線を画す地力を備えているはず……。そんな我々の思いを新定番ラインという形で表明してくれたのが、ルイ・ヴィトンの「ルイ・ヴィトン ステープルズ エディション」だ。実に心強い。
メンズ アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブローが「ワードローブの定番(=staples)」というアイデアにインスピレーションを得て生み出したこのライン。
アウターはチェスターコート、ブレザー、トラックジャケットなどトップスはクルーネックニット、Tシャツ、パーカなど。ボトムスはこのチノパンをはじめカーゴパンツ、ショーツなどを展開。スニーカーサングラスといった小物も用意する。
もちろん素材は最高級、カッティングや縫製の技術は最上級。ルイ・ヴィトンのラグジュアリーなレンズを通し、より上質なアイテムへ昇華された定番を揃えているという次第だ。定番は決して滅びず。このチノパンで逆襲の着こなしを図っていただきたい。
清水健吾=写真 柴山陽平=スタイリング 加瀬友重=文