ギア選びは引き算。アクシデントがきっかけで習慣化したタープ泊
キャンプツーリングへのこだわりは、バイクの後ろに積まれたギアにも現れる。バイクに積めるのは最小限のギアのみ。だからこそ定期的にアップデートしなければならないし、厳選も必要だ。そんな愛用ギアを見てみよう。
「長旅になるとその分、衣類が必要だし、お土産も買って帰りたいから荷物が増えますよね(笑)。だからこそギア選びは、引き算が大事。なるべくコンパクトに収めるよう心がけています」。
驚くことに、キャンプ泊では必需品と思われるテントを、彼はほとんど持っていかない。その代わりに登場するのがタープだ。
「年間40泊のうち9割がタープ泊です。テントも持ってはいるんですが、重さが4キロくらいで荷物の中でもかなり比重が重いんです。それに比べてタープは800グラム弱。タープだけだと、かなり積載量の節約になるんですよ」。
以前、キャンプの途中でテントのポールが壊れてしまい、やむを得ずタープで一夜を過ごしたのが、ノリさんがタープ泊を始めるきっかけだった。
「テントと違って外から丸見えなので、初めは少し周りの目が気になりましたね。だけど、その代わりに見上げた夜空の美しさや虫の声、自然の美味しい空気を身近に感じられる。その開放感がやみつきになったんです」。
以来、真冬でも基本はタープだけ。周りのキャンパーからは「寒くないですか?」と心配されることもあるが、シュラフでしっかり防寒対策をすれば意外と大丈夫だそう。
4/5