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ギア選びは引き算。アクシデントがきっかけで習慣化したタープ泊

キャンプツーリングへのこだわりは、バイクの後ろに積まれたギアにも現れる。バイクに積めるのは最小限のギアのみ。だからこそ定期的にアップデートしなければならないし、厳選も必要だ。そんな愛用ギアを見てみよう。
ドサっとギアを積んだ無造作なパッキングも格好いい。2019年9月29日、インスタ上に投稿
「長旅になるとその分、衣類が必要だし、お土産も買って帰りたいから荷物が増えますよね(笑)。だからこそギア選びは、引き算が大事。なるべくコンパクトに収めるよう心がけています」。
驚くことに、キャンプ泊では必需品と思われるテントを、彼はほとんど持っていかない。その代わりに登場するのがタープだ。
タープはスノーピークのペンタシールドを愛用。2016年12月4日、インスタ上に投稿
「年間40泊のうち9割がタープ泊です。テントも持ってはいるんですが、重さが4キロくらいで荷物の中でもかなり比重が重いんです。それに比べてタープは800グラム弱。タープだけだと、かなり積載量の節約になるんですよ」。
以前、キャンプの途中でテントのポールが壊れてしまい、やむを得ずタープで一夜を過ごしたのが、ノリさんがタープ泊を始めるきっかけだった。
「テントと違って外から丸見えなので、初めは少し周りの目が気になりましたね。だけど、その代わりに見上げた夜空の美しさや虫の声、自然の美味しい空気を身近に感じられる。その開放感がやみつきになったんです」。
霜が降りる真冬でもタープ泊。2019年9月18日、インスタ上に投稿
以来、真冬でも基本はタープだけ。周りのキャンパーからは「寒くないですか?」と心配されることもあるが、シュラフでしっかり防寒対策をすれば意外と大丈夫だそう。
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究極の自己満足を叶える、最愛のギアたち

「削れるところを削れば、余裕ができた分、お気に入りのギアを積めます。ソロキャンプって究極の自己満足だと思うんですよ。だから誰かが見ていると意識して体裁を整えるのではなくて、すべてが自分の楽しみのため。自分が心地よい空間を作ることが大事なんです」。
だからギア選びもマイルールでいい。そう話すノリさんが格別にこだわるのは、ランタンと火起こしギアだ。
キャンプを優しく照らすハリケーンランタン。2019年1月21日、インスタ上に投稿
「ギアの中ではランタンがいちばん好きです。特に気に入っているのは、オイルが燃料のハリケーンランタン。LEDランタンなどと比べると光量は落ちますが、独特のオレンジ色の灯火が、ソロキャンプには明るすぎずにちょうどいいんですよね」。
ノリさん手作りのレザーケースに入ったギアたち。2019年6月14日に投稿
「キャンプで焚き火は絶対必要。メタルマッチ(火打ち石)や火吹き棒、薪を割るための斧など、火起こしギアは毎回持っていきます。焚き火の炎って不思議と心を落ち着かせてくれるんですよね。それを眺めながらお酒を飲み、旅の思い出に浸る。キャンプでの最高の時間だと思います」。
焚き火をしながらお酒やコーヒーを嗜むのがノリさん流キャンプの楽しみ。2018年10月28日、インスタ上に投稿
A4サイズに折りたためる焚き火台や、全面芝生のキャンプ場で焚き火をする際に使う焚き火シートなども必ず持参するというから、それだけノリさんの焚き火にかける情熱のアツさが伺える。
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