501に始まり、501で終わった“渋カジ”
90年秋頃にキレカジとハードアメカジの二派に枝分かれした渋カジの流れは、91年の春頃になると混沌とする。スケーター、モッズ、ダンサー、サーファーなどのライフスタイルが背景にあるファッションが台頭し、渋カジとひと括りに呼ぶのが不可能な状態になってしまったのだ。
そんな渋カジの最後のムーブメントが、91年の秋に顕在化したデルカジ(モデルカジュアルの略)。日大豊山高校のカリスマ高校生たちが生み出したこのスタイルは、モノトーンを基調としたスタイルで、彼らが選択したのはグレーに色落ちしたブラックの古着の501だった。
この特集以降、キレカジとデルカジは衰退していく。92年の春頃になると、デルカジの流れは一気に衰退し、渋カジは完全に実体を失う。渋カジはリーバイス501に始まり、501で終わったのである。
増田海治郎=文