「渋カジ」とは渋谷カジュアルの略で、1985年頃〜1992年春頃に流行したアメカジをベースにしたストリートファッションだ。
主な担い手は1971〜74年生まれの団塊ジュニア世代。渋カジは、85〜87年のアメカジ期、88〜89年の渋カジ期、90〜91年のキレカジ&ハードアメカジ期、91〜92年の終焉期の4つに大別できるが、一貫して変わらなかったのはアメリカ製のジーンズが主役だったことだ。
光GENJIも着た“ケミカルジョッパー”の流行
1987年6月に「STAR LIGHT(スターライト)」でデビューするやいなや、国民的アイドルへと駆け上がった光GENJI。その瞬間的な熱狂ぶりは凄まじく、全盛期のスマップを凌ぐほどだったと言われている。
そんな彼らが衣装として着ていたのが、ケミカルウォッシュのジョッパージーンズとジージャンのセットアップ。このケミカルウォッシュのジョッパージーンズの生みの親は、80年代前半に流行したイタリアの「ボール」というブランドだが、この頃になるとジーンズ専業ブランドやDCブランド、量販ブランドがコピーして、市場には大量に類似品が出回っていた。
85年にデビューしたリーバイスのシルバータグも、この流れに沿ったラインと言えるだろう。多感なティーンエイジャーの多くは、“ケミカルジョッパー”をこぞって買い求めたのだ。
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