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2019.09.20

ファッション

世界でいちばんサステイナブルなデニムブランド「ジースター ロゥ」

デニム作りが与える環境負荷に対して、いち早く対策を講じてきたのが、ジースター ロゥだ。その取り組みは2006年に遡る。
どこよりも先んじてきたサステイナブルなデニム作りと、それを続けるブレない姿勢を、ブランドにおいてその分野で指揮を執るデニム&サステナビリティ エキスパート、アドリアーナ・ガリヤセヴィッチさんの言葉から浮き彫りにしてきたい。
 

デニム先進国のオランダが生んだイノベーター

デニム&サステナビリティ エキスパートとして、2011年からジースター ロゥの本社・オランダ アムステルダムで働くアドリアーナ・ガリヤセヴィッチさん。
デニム&サステナビリティ エキスパートとして、2011年からジースター ロゥの本社・オランダ アムステルダムで働くアドリアーナ・ガリヤセヴィッチさん。デザインチーム、ファブリック&フィニッシングチーム、ウォッシュチーム、 MDチームと協力しながら、持続可能な素材や循環型の革新的なエコノミーを作っている。 
ジースター ロゥを、若者のブランド、と軽んじているなら改めるべきだ。当然その理由は、サステナビリティへの探求心にある。まだ関心の薄かった2006年頃から取り組みを開始。その後、今では多くの企業が賛同する国連のMDGs(現SDGs:持続可能な開発目標)促進のため、デニムブランドとしていち早く国連とのパートナーシップを締結している。
「オランダの企業ならではの先進性が理由のひとつ。新しい物事に取り組む気風がありますから。そしてもうひとつ、温暖化の影響を受けやすい低地の国土という点も、環境問題に真っ向から取り組む要因。北極の氷が溶けたら国家的な危機です」。
使用済みデニムをリサイクルする取り組み
使用済みデニムを20%素材に含んだ「リニュードデニム」。/ジースター ロゥ
参考商品/ジースター ロゥ(ジースター インターナショナル 03-6890-5620)
デニムをリサイクルできるサステイナブルな取り組みとして、2013年に登場。使用済みデニムを20%素材に含んだ「リニュードデニム」。ジースター ロゥのユーズドデニムを粉砕した繊維(瓶に入ったもの)をデニム生地に再生させ、新しい製品の一部に使用する。
’10年には、サステイナブルな素材を用いた念願のコレクションが登場。当時まだ目新しかった、リサイクルデニムやオーガニックデニムにも先鞭をつけ、「イラクサ」を混紡したデニムもリリースした。
「その後も、古くなったジースター ロゥのデニムをリサイクルした“リニュード デニム”。あるいは、アーティストのファレル・ウィリアムスとの取り組みで海洋プラスチックごみを再生したバイオニックヤーンのコレクション“ロウ・フォー・ザ・オーシャン”など、数々のプロジェクトを実現。なお ’20年までに有害な化学物質排出量ゼロを公言している点も当社ならでは」。
海洋ごみを資源として考えたパイオニア
この環境問題を解決すべく、ファレル・ウィリアムスと取り組んだプロジェクトが、ロー・フォー・ザ・オーシャンズだ。/ジースター ロゥ
参考商品/ジースター ロゥ(ジースター インターナショナル ︎03-6890-5620)
現在増加が止まらず深刻化する海洋投棄。この環境問題を解決すべく、ファレル・ウィリアムスと取り組んだプロジェクトが、ロー・フォー・ザ・オーシャンズだ。海洋投棄されたプラスチックから作った再生糸をバイオニック ヤーン社の技術で2014年に製品化した。
理想のコンセプトを掲げ、それにかなう製品を開発していくということを、この十数年で繰り返し行っている。まさに有言実行だ。
「’18年には、クレードル トゥ クレードルと呼ばれる世界で最も厳しいグローバル環境認証でゴールド認証を受けたデニムを発表。オーガニックコットン100%使用、化学薬品と水の使用量削減、化学物質を使わないインディゴ染色……。いずれも高い品質の工程で生まれています」。
環境に配慮した技術で生まれたイノベーティブな高機能デニム
PFCフリーの撥水加工を施す「シティーシールド」シリーズのデニム。
2万6000円/ジースター ロゥ(ジースター インターナショナル ︎03-6890-5620)
PFCフリーの撥水加工を施す「シティーシールド」シリーズのデニム。3Dデザイン(立体裁断)を駆使したスリムテーパードで伸縮性にも優れた革新的な1本。
そして今季もまた、「シティーシールド」や「アースカラーズ」など、サステイナブルな手法から生まれたコレクションを複数用意、あの手この手で楽しませてくれる。そんなジースター ロゥが今後、目指す先は?
「環境問題への意識がいっそう高まるなか、サステイナブルなデニムがスタンダードとなるのは間違いないでしょう。単に素材や生産作業をサステイナブルに置換するだけでなく、例えば、廃棄物からデニムができるというように、常にイノベーションの限界を超えていきたいです」。


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