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恋愛リアリティーショーの果てに

いざ撮影が始まるとその日々は、想像以上にハードだった。
「タイトなスケジュールでシンガポールや沖縄、さまざまなロケ地を回らなければいけないので体力的には結構しんどかったですね、撮影中はもうハイになってましたけど(笑)。毎回、複数の女性の中から残ってもらう女性を選んでいくのも、辛かった」。
毎回、番組の最後には「ローズセレモニー」なるものが行われ、小柳津さんが選んだ女性にはバラが渡される。バラをもらえなかった女性はその場で退場。別れの言葉とともに去っていく女性の背中は寂しく、残酷だ。
その攻防はぜひ『バチェラー』本編にて確認してほしいが、結論から言うと現在、小柳津さんは独身で交際している女性もいない。小柳津さんがバチェラー出演で得たものとはなんだったのか。
「ひとつのことに真剣に向き合う時間ですね。ぼく30歳のときに婚約者がいて、いろいろあって別れてしまったのですが、その後は女性と向き合うことをどこか避けていたんです。バチェラーでは自分の恋愛観を改めて見つめ直せたし、みんなでひとつのものを作り上げるという意味では、演劇のことしか考えていなかった頃のような熱狂も感じました」。
最後のひとりとなった女性に膝まずき、指輪を差し出す小柳津さんの姿によって『バチェラー2』は感動的なフィナーレを迎えた。番組終了から1年、現在は結婚についてどう感じているのだろうか。
「今でも結婚したいですよ。この歳になると結婚のデメリットを考えてしまう男性は多いと思うけど、やっぱり互いに支え合い、生活を共にできる人がいるのは幸せなことで、それに勝るメリットってあまりないんじゃないかと思います。昔から家庭を持ちたいという願望はあったのですが、バチェラーに出てその気持ちはいっそう強くなりましたね」。
もともと寂しがりやだという小柳津さん。現在の恋愛について尋ねると「旅の途中って感じでしょうか……(笑)」とはぐらかされてしまった。
どうやら、今は恋愛よりも熱くなるものがある様子。今年になってサイバーエージェントを退職した理由もその辺にありそうだが、その心の内は【後編】で。
 
澤田聖司=写真 藤野ゆり(清談社)=取材・文


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