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フォルクスワーゲン ID.ROOMZZ  
PM2.5から車内を守る中国向けSUV


フォルクスワーゲンが開発中の次世代ビークルには、いずれも「ID」が付けられる。ID.ROOMZZはIDシリーズの第6弾で、2021年に中国で発売が予定されているSUVだ。
前後に搭載された電気モーターを駆動させる4WD。航続可能距離は450kmとなる。

もちろん自動運転機能を装備し、移動中は後席の乗員と会話を楽しめるよう前席のシートが25度回転する。操作系のスイッチやディスプレイは運転席にコンパクトにまとめられ、車内はスッキリとしている。また中国市場を意識して、PM2.5などで汚れた外気を車内に取り込まないよう、空気清浄システムも搭載されている。

実は、中国は電気自動車の普及に積極的な国。それもあってフォルクスワーゲンは2028年までの電気自動車の生産目標2020万台のうち、半数以上となる1160万台を中国で生産する予定だ。
 

ルノー シティK-ZE
未舗装で狭い道もスイスイ行ける


ルノーが今年の上海モーターショーでお披露目した電気自動車が、日本でいえば軽自動車なみのコンパクトSUV、シティK-ZEだ。実はこのサイズのSUVって世界中でニーズがある。その証拠にスズキのジムニーは、スズキが最初に世界へ輸出した車だ。

世界には、文字通り道なき道を進まないといけない状況はたくさんある。まあ、未開の地とまではいかなくても、道が狭くて未舗装なんていうのはザラ。例えば国土の広い中国では、北京や上海など大都市から一歩離れれば、コンパクトSUVが活躍できる場所はたくさんあるというわけだ。
そこに電気自動車のコンパクトSUVを提案しているのがシティK-ZEだ。中国市場を意識して先述のID.ROOMZZ同様、空気清浄機能を装備している。

写真を見る限り、もう仕上がっていて市販化が近そう。何しろルノーといえばリーフを持つ日産やi-MiEVを開発した三菱と連携しているし、そもそも自社でもコンパクトな電気自動車を本国で販売している。電気自動車は得意なのだ。
そのうち日本でも、同車をベースにした軽自動車並みのコンパクトな電気SUVがでたら、これは要チェックな車の候補入りだろう。
 
世界中で人気のSUV。そこに電気自動車というポイントが加われば、その相性はまさに鬼に金棒なようだ。今後SUVの購入を狙うなら、電気という選択肢は、持っておくべきだろう。
籠島康弘=文


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