このシーズンのランウェイで、ほとんどのルックが履いていた最新スニーカー「クライマー」。その名のとおりトレッキングシューズに着想を得たこのモデルにもスペシャルエディションがある。それが、サイドのスムースレザー部分に2つのブランドロゴを配したこちらだ。バーガンディをベースにした配色も素晴らしく、クリエイションの相乗効果に目を見張る。これこそコラボレーションの理想的な相関関係だと感じ入る。
ピエールパオロ・ピッチョーリが指揮を執るようになってから、ヴァレンティノにユースカルチャーの匂いが漂うようになった。スタッズも今では立派なブランドアイコンとして認知されている。その延長にあるような、グラフィック入りのダメージモヘアニット。
思い浮かべるのは’80年代ロンドンのパンクシーン。アンダーカバーがこのカルチャーに影響を受けていることも、よく知られた話だろう。ちなみにニットはカシミヤ製で、着る人を優しく迎え入れる包容力を持つ。必要なのは、パンクのアンチなアティテュードではない。
清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング AMANO=ヘアメイク