連載「隣のオッサンは青いか?」を読む「亭主関白」やら「カカア天下」やら、日本には夫婦の力関係を表す言葉がある。それを表すかのように、喧嘩などのさまざまなシーンで「この人には敵わないな……」と察し、相手に頭が上がらなくなったという夫婦の話をよく聞く。
実際、パートナーに対して「頭が上がらない」と感じている人は多いようだ。このデータを見てみてほしい。
パートナーに対して「頭が上がらない」と思っている人が6割超え●パートナーに対して頭が上がらないことはありますか?・ある 62.5%
・ない 37.5%
36~44歳の男女200人(各100人)に聞いた本アンケート。半分以上の人がパートナーに対して「頭が上がらないことがある」と感じていることが判明した。
しかし、これは男女合計の数字。男女別の内訳を見れば、いわゆる「カカア天下の家庭が多い」などといった偏った結果が出てきそうだ。
……と思い調べてみたのだが、男性は100人中63人、女性は100人中62人が「頭が上がらないことがある」と回答。意外にも、男女間の差はまったくと言っていいほどなかった。相手と対等だと思えないのは、どうやら男女共通である模様。
では、具体的にどんなときに「頭が上がらない」と感じるのだろうか。まずはちょっと刺激的な理由を、回答者のコメントからピックアップしてみた。
●なぜ「頭が上がらない」と感じますか?<男性の回答>「姉さん女房ということもあり、 職業も薬剤師で経済的にも安定している。自分は職を転々としているため、 収入が妻より下回っている」(41歳)
「浮気がばれたから」(39歳)
「妻のほうが口が上手く、口喧嘩では勝てない」(44歳)
<女性の回答>「共働きで家事も分担ですが、夫のほうが家事をしっかりとする。だから文句も言ってくる」(38歳)
「ずっと専業主婦で収入がないので、主人と一緒に買い物に行くと買いにくい。無駄遣いと思われてないか気になる」(41歳)
「夫は教員で、知識が非常にあり、説得力もあり、口喧嘩では理論立てて説明されてしまい、いつも負けてしまう」(44歳)
収入の優劣や浮気の経験に負い目を感じている、または夫婦喧嘩で相手に圧倒されるという、大きく2パターンが浮かび上がった。
相手に威圧的な態度をとられたことがあるのかどうかはわからないが、回答者の反応を見る限り、パートナーに対して気を使っている様子は大いに目に浮かぶ。
しかし、今回注目すべきは、少し違う回答。「頭が上がらない」ことは、悪いこととは限らないのだ。
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