使うほどに味が出る、匠の技術を注いだこんなアイテムもチャリをワンポイントで飾ったら、お次は自分を気の利いたアイテムで飾る番。例えば、こんなモノはどうだろう?
「工具が好きすぎて作った」というアクセサリーたち。適当にスパナをクルッと曲げただけ……ではなく、自転車のパイプを曲げる高度な技術を活かされているので歪みがない。
またスパナの先端に真鍮を付けるためのろう付けという溶接技術も施すことで小さな中にも自転車作りの技法が宿る。同様にカラビナもラインナップ。武骨なチャリスタイルにこれほどピッタリなカラビナはないだろう。
帽子好きのオーナーが、オリジナリティと自転車の加工技術を取り入れて作ったのがコチラ。キャップはつばの長さにサイクルキャップの要素を取り入れている一方、シルエットはベースボールキャップのそれ。あえてサイクルキャップに見えないように作られている。
柔道着と同じ素材を用いて、藍染めしており、使い込むほどに味が出る。本業の鉄工繋がりでそれぞれに真鍮のメタル感を入れているというのも珍しい。
いずれも確かな技術に裏打ちされた職人技が施された逸品ばかり。かつ、エイジングも楽しめる点が新しい。最新が最善と思われがちなカテゴリだけど、こういったアプローチも悪くない。
「うちで扱っているのはヴィンテージの香りがするものが多いですが、本物のヴィンテージとなるとパーツ供給がなかったり、維持が大変なんです。あくまで道具である自転車は、ちゃんと使えないといけない。そのためにはヴィンテージの空気感がこもった新品を選ぶというのもひとつの選択肢だと思うんですよね」(店主・池田さん)。
クルマやバイクでそれをやろうとするとコストがかさむが、自転車なら手軽だ。どこまでも身近で、カジュアルで、選択肢はどんどん広がっていく。マシンと合わせて、ぜひともスタイルのあるチャリライフを送ってほしい。
[取材協力] リューテンワークス 住所:東京都世田谷区上馬2-4-7 電話:03-6805-2280営業:土曜定休www.rew10.com小島マサヒロ=写真 吉州正行=取材・文