>連載「オッサンIT化計画」を読むオーディオ機器にもこだわりを持ちたいオーシャンズ世代にとって、最近気になる存在であろうワイヤレスタイプのイヤホン&ヘッドホン。
特に、ケーブルを排除した「トゥルーワイヤレス」と呼ばれるタイプのイヤホンは、価格もこなれてきたことに加え、以前に比べ音質もかなり向上しているというのだが……。実際のところ、こだわり派のオッサンも満足できるモノなのだろうか?
“日本の音”にこだわるAVブランド「AVIOT(アビオット)」の最新製品「TE-D01d」(実勢価格 約1万2000円)を試用する機会を得たので、その感想をレポートする。
バッテリー内蔵ケースにより、最大100時間の連続駆動に対応
アップル社の「AirPods(エアポッズ)」を筆頭に、このところオーディオ製品の世界でトレンドとなっている、トゥルーワイヤレスタイプのイヤホン。ケーブル付きのイヤホンに比べ動作の邪魔にならないため、スポーツ向けとして需要が伸びているほか、ファッションの邪魔にもならないのでヤングにも人気のアイテムとなっている。
とはいえ長年、ジャックにケーブルを差し込む完全有線タイプのイヤホンやヘッドホンに馴染んできたオッサン世代の中には、「有線に比べ音質が劣るのでは」、「電池がすぐに切れてしまうのでは」、「左右分離型なので、うっかり無くしてしまいそう」など、ネガティブな疑問を抱いてしまう人も多いはず。実際のところ、筆者もそんな疑問があったため、トゥルーワイヤレスイヤホンに手を出せなかったひとりだったのだが……。
そんな疑問を解消してくれたのが、今回試用したアビオットの「TE-D01d」だった。
まず感心してしまったのが、充電のしくみだ。TE-D01dはイヤホンケースがモバイルバッテリーになっており、イヤホンをケースに収納することで充電されるようになっている(他製品でも、よくある仕様だが素直に使い勝手の良さに感動した)。
TE-D01dは、そもそも最大9時間の連続再生が可能になっているため、通常の使用なら1日中使っていても途中で使えなくなってしまう心配はないと思われるのだが、ケース自体がイヤホンの電池を10回以上満タンにできる充電器として機能するため、ケース自体の充電を忘れなければ、軽く1週間は使い続けることができてしまう。
さらに、ケースにUSBポートが付いており、イヤホンだけでなくスマートフォンなどの充電も行えるという親切設計。
もちろんスマートフォン用のモバイルバッテリーに比べれば容量が少ないため、非常用程度の位置づけで考えるべきではあるが、こうした細かな工夫にもアビオットが掲げる、日本人向けの製品というコンセプトを感じてしまった。
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