「オーシャンズ X :幸せな離婚編」を最初から読む期間の長さはどうあれ、連れ添ってきた夫婦が袂を分かつときに必要なのが、離婚届の提出だ。
その瞬間は、それなりの“痛み”が伴うもの。感傷的になるかもしれない。だが「晴れ晴れした」なんて話も耳にする。ここだけの話、別れを決意した夫婦は、どんな気持ちで離婚届を書いたのだろうか?
30〜40代の離婚経験者200人(男女各100名)に、その当時を振り返ってもらった。まず、どちらが先に離婚届を書いたのだろうか。
離婚届は「妻が先に書いた」がやや多いという結果に
●離婚届、先に書いたのは?(フリーコメントで回答)・妻が書いた 53.5%
・夫が書いた 34.5%
・一緒に書いた 2.5%
・調停や裁判などで、書いていない 2.5%
・覚えていない/その他 7.0%
妻のほうがやや多く、大半は「どちらかが先に書いた」ということがわかった。「一緒に書いた」というのは稀なことから、どちらかの意志によって離婚が主導されるケースが大半と言えそうだ。ではどのような思いで書いたのか。そのときの心境を克明に振り返ってもらった。
夫と妻とでは、筆を執るときの心境に著しい差が?
「妻が先に書いた」ケース「既に別居していたので、書いて郵送しました。心境は、スッキリした気持ちでした」(35歳女性・神奈川県)
「相手は離婚に納得いっていないようだったので、ちゃんと書いてくれるか不安だった」(34歳女性・神奈川県)
「悲しい」(49歳男性・香川県)
「ついに終わりか、終始、そんな気持ちでした」(35歳男性・神奈川県)
「離婚の理由は、私の親と相手の親がケンカをして、お互い(私と元旦那)が嫌われてしまって、離婚しないと双方の親が納得しない状況に追い込まれたため、やむをえず離婚に至りました。私と元旦那の関係性は非常にうまくいっており、夫婦関係にはなんの問題もなく、新婚で幸せの絶頂のなか離婚に至りました」(32歳女性・愛知県)
「夫が先に書いた」ケース「先に書いてと言われ渋々書いた」(48歳男性・福岡県)
「別居していたので、旦那が先に音をあげた。やっと離婚という感じ」(30歳女性・北海道)
「元夫が書きました。先に切り出したのは私ですが、 子供のために踏みとどまるつもりでした」(47歳女性・福岡県)
「当時、生後3カ月の娘と旦那が寝ているあいだに出会い系で知り合った男性に会いに行っていたのがバレて、離婚届を突きつけられました」(35歳女性・青森県)
夫婦それぞれに理由があり、一概には言えないが、総じて女性のほうが「せいせいした」といった意見が多く、対して男性のほうが「断腸の思いで」という類の答えが大半で、心情の違いが浮き彫りになった。
どちらにも葛藤はあったろうし経緯はさまざまと言えるが、いざ筆をとるにあたって女性に迷いは少なく、男性は複雑な気持ちを抱えたまま……というケースは少なくなさそう。
また子供がいたり、離婚理由に子供のことがあると、肯定的なスタンスはほとんどなくなることも付け加えておく。納得ずくで離婚届にサインできるとしたら、子供がいない場合に限る、という見方もできそうだ。ならば、「一緒に書いた」という夫婦の場合はどうだろうか?
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