OCEANS

SHARE

  1. トップ
  2. あそぶ
  3. マドンナ、ジャネット・ジャクソン…平成が終わる前に平成を飾った音楽を振り返る【20世紀篇】

2019.04.27

あそぶ

マドンナ、ジャネット・ジャクソン…平成が終わる前に平成を飾った音楽を振り返る【20世紀篇】

テーマに合わせた10曲を「iTunes」から選び、毎月リリースしていくコーナー。
セレクターは、ビームス創造研究所 クリエイティブディレクターであり、ビームス レコーズ ディレクターの青野賢一氏。
平成最後のこのコーナーということで、印象的な平成の楽曲を前後篇の2回に分けて紹介します。前篇として取り上げる1989年から2000年までを思い返してみると、ハウスの意匠がポップスに浸透したり、ヒップホップがストリートから表舞台にのし上がってきたり。
また、マンチェスターサウンドに代表されるロックとダンスミュージックのミックス、90年代に入って爆発するグランジも忘れることはできません……と、とても網羅できないので、私的に印象深い10曲をどうぞ!
Ride on Time(Garage Mix)/ Black Box

平成の幕開け、1989年はバブル経済の真っ只中。ということで威勢のいいこの曲から始めてみましょう。当時、クラブでもガンガンかかっていたこちら、元ネタはロレッタ・ハロウェイのガラージ・クラシックス「Love Sensation」です。
 
Vogue / Madonna

ご存知マドンナの1990年のスマッシュ・ヒット。ハウスが一般的になるきっかけにもなった一曲と思います。独特のダンス「ヴォーギング」の流行にも一役買いました。映画『プラダを着た悪魔』に使われたことで知ったという方も多いのでは。
 
Gypsy Woman(She’s Homeless)(Basement Boys “Strip To The Bone” Mix)/ Crystal Waters

クリスタル・ウォーターズ「ジプシー・ウーマン」。これも平成のクラブ・クラシックとして挙げておかねばなりません。印象的なキーボードのリフから始まり、これまた一度聴いたら忘れないボーカルが重なる、ハウス名曲です。僕も当時よくかけました。
 
That’s the Way Love Goes / Janet Jackson

ジャム&ルイスをプロデューサーに迎えた、ジャネット・ジャクソンの1993年のアルバム『ジャネット』から、ナイス&スムースな一曲を。1989年リリースの『Rhythm Nation 1814』の溌剌とした雰囲気に比べグッと大人っぽいムードにシフトした印象です。
 
Shine / Aswad

1974年にウエスト・ロンドンで結成されたレゲエ・バンドAswadは90年代に入ってからもヒットを放っていた実力派。「Shine」(1994年)はポップさのあるレゲエで、初期のエッジはありませんが、かつてを想起させるダブみのあるバージョンでどうぞ。
 
Killing Me Softly With His Song / Fugees

ローリン・ヒル、ワイクリフ・ジーンが在籍したFugeesも人気がありました。1996年にリリースされたアルバム『The Score』に収録のこちらは、ロバータ・フラックのカバー。乾いたビートと、どこかすごみのあるボーカルが格好いいです。
 
On & On / Erykah Badu

現在に連なる、ヒップホップの影響を多分に受けたネオソウルの源泉として、ディアンジェロと並び称されるエリカ・バドゥ。1997年のファースト・アルバムにも収録されたデビュー・シングル曲がこの「On & On」です。これはかなりの衝撃でしたね。
 
Star Chaser / 4 Hero

ヒップホップがメジャー化し、ハウスが細分化し尽くしていた1998年。この年に出た4 Heroのアルバム『Two Pages』は、ドラムンベースという新しいフォーマットを軸にしつつ生音を重視した内容で、新時代のジャズを感じさせてくれるものでした。
 
Hey Boy Hey Girl / The Chemical Brothers

1999年のケミカル・ブラザーズの3枚目のアルバム『Surrender』からの一曲。90年代のレイヴ・カルチャーの中から生じてきた「ロックとクラブミュージックの融合」のひとつの頂点といえるのが本作ではないでしょうか。アルバムは結構多彩な内容です。
 
Kid A / Radiohead

00年代最初であり20世紀の最後、2000年にリリースされたレディオヘッドのアルバム『Kid A』は、よりエレクトロニックな印象を強めた一方で、楽曲の持つポテンシャルがグッと高まった感があります。エレクトロニカっぽいアルバムタイトル曲をどうぞ。
 
<プロフィール>

青野賢一
1968年東京生まれ。ビームス創造研究所 クリエイティブディレクター、ビームス レコーズ ディレクター。ファッション&カルチャー軍団ビームスにおける“知の巨人”。執筆やDJ、イベントディレクションなど多岐にわたる活動を展開中。

青野賢一=文


SHARE

次の記事を読み込んでいます。