去る1月にスイス・ジュネーブで開催された「SIHH2019」「WPHH」を中心とする腕時計の祭典。本誌取材班は今年も海を越えてかの地へ。そこで見た感動と世界の目利きたちが唸った傑作を厳選してお届けする。
かつてのモータースポーツのイメージから、ハイテクスポーツウォッチへと進化を遂げるタグ・ホイヤー。新作では、ついにカーボンコンポジット製のヒゲゼンマイを自社開発し、実用化した。
ヒゲゼンマイもついにカーボン製の時代に
ムーブメントの重要パーツ、ヒゲゼンマイの内製化は多くのウォッチブランドにとって大きな課題だった。これに対し、軽量かつ、重力や衝撃の影響を受けにくいカーボンコンポジットで、それを製作したのがタグ・ホイヤー。
しかもトゥールビヨンに搭載し、クロノメーターを取得することで精度や安定性も実証済み。文字盤にはカーボンコンポジットを構成するヘキサゴンパターンを刻み、ハイテクへの矜持を込めている。
柴田 充、水藤大輔=文