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2019.04.12

かぞく

喧嘩は「笑い」で強制終了! 夫婦ユニット・ごはん同盟が確立した仲直りの極意

連載「24時間365日、いつも一緒。」
仕事もプライベートも、いつも一緒の「夫婦ユニット」。プロフェッショナルとして、夫婦として、四六時中ともに過ごし、関係を保ち続ける彼らのヒケツを教えてもらった。
小気味よく、遠慮のない掛け合い。インタビューというより、熟練の漫才を聞いているような楽しい時間だった。
炊飯系フードユニット「ごはん同盟」として活動する、しらいのりこさんとシライジュンイチさん。仕事のパートナーであり、夫婦でもあるふたりは、大半の時間を同じ空間で過ごす。
白井夫妻
お櫃と釜がとても似合うおふたり。
おにぎりと豚汁
しかし、夫婦といえど常に一緒で息が詰まらないのか? ときには仕事のいざこざをプライベートに持ち込んだり、その逆もあるだろう。そうしたとき、ふたりはどのように不和を解消し、関係を維持してきたのか?
のりこさんとジュンイチさんが“ずっと一緒”にいられる理由を探った。
 

笑いを呼ぶ、愛ある小競り合い

ごはん同盟は、「ごはん(お米)を食べる人を増やす」ことを目的に活動する夫婦ユニット。料理雑誌やメディアへの出演、料理教室、食イベントの開催など活動範囲は広く、単独の仕事でもどちらかがサポートに回るなど、基本的にふたりで活動している。
担当分けは、妻・のりこさんが調理。夫・ジュンイチさんは試食係、企画立案、雑誌への寄稿などのほか、のりこさんを「焚きつける」役割も担っているという。
白井夫妻
ジュンイチさん「妻はテーマに沿ったレシピを考えるのが役目。僕は、妻が興味を持つようなテーマを集めて、彼女にパスを出すのが役目ですね。でも、なかなか響かなくて大変なんですよ」
のりこさん「ちょっと! ダメ人間みたいじゃん。響かないというより、心に届くまで時間がかかるタイプなんですよ」
ジュンイチさん「平均すると3カ月くらいかかるもんね」
のりこさん「以前はもっと長くて、半年くらいかかってたんですよ。たぶん、夫のことをあまり信用してなかったんでしょうね、人として(笑)。情報に信ぴょう性を感じられないから、話半分で聞いてた。最近は、早ければ2~3日で反応できるときもありますよ」
ジュンイチさん「それでも2~3日かかるのね……もうちょいがんばろっか」
白井夫妻
一見、ディスリ合いのようだが、言葉のトーンは明るく棘がない。ボケとツッコミを入れ替えつつ、言葉遊びを楽しんでいる感じだ。ふたりの言葉が交錯するたび、周囲は笑いに包まれる。
のりこさん「でも、見る人によっては喧嘩してるように感じられるみたいですね。料理教室の参加者アンケートで『小競り合いはいらない』って書かれてたときは、さすがにショックでしたね」
ジュンイチさん「ふたりにとってはいつも通りなんですけどね。あのときは、ちょっと反省したよね」
のりこさん「でも、また別の人からは『小競り合いのないごはん同盟なんて、何の魅力もない!』とか言われたりもして(笑)」
ジュンイチさん「それもどうかと思うけどね」
白井夫妻


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