>連載「妻からの『キツいひと言』読解講座」をはじめから読む夫たちが妻から言われた「キツいひと言」の裏側を、現役ママでもある筆者が
紐解く本連載。第4回は、絶対言ってはいけないとわかっているけど、思わず”あの言葉”を発してしまった妻の心のうちを解説します。
すべてのモヤモヤした気持ちが爆発して発せられる
「喧嘩をしたとき妻から『死ね!』と言われる」(44歳)
「飲み会が続いた
ときに怒った妻と言い合いになり、そのときにひと言『死ね!』と言われた」(45歳)
こんなひどいことを言う人はいるのか……と思われるかもしれませんが、意外と言われたことがある男性は多いようです。まず最初に読者の皆さんにお伝えしておきたいのは、こう言われたからといって、本当にそう思っているわけではない、ということです。そこをまずご理解いただきたいと思います。
でも、「
人に対してこんな言葉を発するなんて、ひどいじゃないか!」「こういう言葉を言ってしまう気持ちがまったく理解できない」という男性の皆さんの言い分もごもっとも。
過去に、ついつい夫に対して言ってしまった、まりさん(仮名・8歳と4歳の男子のママ)は、「言い合いをしているうちに、あまりにも夫がわからずやで、なんとか自分を正当化しようとしてくるので、頭に来て、思わず出てしまいました。もちろん、本気でそう思っているわけではありません」とのこと。
その気持ち、本当によくわかります。何を隠そう私も、言葉には出していませんが、心の中でつぶやいたことは何度もあります(笑)。
女性はついつい感情的な愚痴を言いたくなってしまうもの。外で仕事をしていて、普段は論理的な思考の女性でも、プライベートまでそうかというと、違う
人も多いと思います。それで、ついつい言ってもしょうがない愚痴を夫に言ってしまったり、夫の行動に対して愚痴めいたことを言う。
よく言われることですが、女性はそれに対して、解決策を提示してほしいわけではありません。共感してほしいだけなのです。それなのに、「それは君にも非がある」などと言って、解決策を提示したり、自分が責められたと思って、自分の正当性を理解させようとしたりする。この段階で、会話のゴールがずれているので、妻はより一層イライラして、爆発した結果「死ね!」という言葉がついつい出てしまう、ということだと思います。
これは、怒りと諦めと、自分の考えていることをうまく説明できない自分自身に対するもどかしさなど、すべてが含まれて爆発した言葉なんです。
しかも、こんな言葉を言ってしまったら、その怒りをどう着地させたらいいか困るというのも、女性側の本音としてあると思います。そこで、こういうときこそ、パパたちは冷静になって、「ちょっと待って、どうしたの? 何がいけなかったのか、もう1回聞かせて」というふうに、その場を冷静に保つ役割に回っていただけると、ありがたいなと思います。
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