パリやミラノ、ニューヨークでコレクションを展開するハイブランド。そのエッジィなクリエイションをうまく味方に付けると、カジュアルはもっと楽しくなる。そのハウツーを徹底ガイド。
ここでフォーカスするのはフェンディ。言わずと知れたローマの名門で、アイコンの「FF」ロゴは誰もが知っているはずだ。その最新コレクションはスポーツテイスト満載で、カジュアル好きな大人の心をしっかり掴む。
あの手この手のクリエイションで常にモード界を牽引してきたフェンディ。その中心にいたのがクリエイティブ・ディレクターのカール・ラガーフェルドだったが、去る2月、帰らぬ人となった。
そんな彼自身をトランプのジョーカーに取り込んだ貴重なグラフィックのロンTがコレ。「JOKARL」ってダジャレもカジュアル主義なオッサン好みである。
それでは、今季のフェンディで見つけたカジュアルに付き合える傑作を、コーディネイト例とともに見ていこう。
【1】アイコンを両面使いするリバーシブルジャケット
表は「FF」ロゴ、裏側には太めのストライプ。2つのブランドアイコンで構成されたナイロンフーディはリバーシブル。ブランド感をさりげなく示したい人は裏側にすればOKで、「FF」ロゴはフードのインナーだけでチラッと覗かせられる。
コーディネイトは、トレンドのトラックパンツに合わせるのがオススメ。スポーティ×スポーティでバッチリだ。
【2】ソックスくらい遊んでもいいじゃない?
左足の指先に「FIEND」。意味は英語の“悪魔”で、FENDIの5文字をアナグラムでデザインしたもの。一方の右足は「FENDI」。こんな洒落た5本指ソックス見たことない! 靴を履くと、足の前部分にブラウンのラインが走ってかなりモードな雰囲気になる。
そして、下のラインソックスには、こちらを見る“バッグ バグズ”の目が。パンツの裾から覗く秀逸な遊び心。それを、ブラックデニムにスニーカーといったオールドスクールなスケーター風に取り入れてみる。
【3】デニムに似合う「FF」ロゴ
カジュアル派の基本ボトムス=デニムに似合うアイテムも豊富。上の「FF」ロゴの半袖シャツは、フリーハンドで描いたようなラフな“Fの字”がカジュアル感を強調してくれる。ゆったりとしたボックスシルエットも今の気分だ。
そして、こんなiPhoneケースもナイス。レザーにエンボス加工をすることで、浮かび上がるような「FF」ロゴ。前面部分はクリアになっており、スマホの画面が見られるようになっている。おまけに充電ジャックをつなぐ下部分はちゃんと切れ目が。ユーザビリティも完璧! Tシャツ✕デニムのアクセント役にどうぞ。
【4】背中で語るならこんな2択を
アスレチックウェアのようなマイクロメッシュ・ベストの背面にはブランドロゴ……ではなく「FIEND」。先で紹介した五本指ソックスと同じグラフィックを背負った一着。
そして、ガシッと担いだ姿が逞しい2-WAY仕様のボンサック。ショルダーストラップで担ぐだけでなく、短めのハンドルを使えば手提げにもなる。レザーに切り替えたボトムにはリフレクションテープが貼られ、春夏にぴったりな快活なムードが漂う。
いずれも、男の背中を魅力的に魅せるパートナーである。
モードらしくツンとしたクリエイションも好きだけど、我々に優しく寄り添ってくれる、いわばデレッとしたクリエイションも大歓迎。その魅力に、どっぷり漬かってみようじゃないか。
【問い合わせ】フェンディ ジャパン
03-3514-6187 清水健吾=写真 高橋絵里奈=写真(静物) 三浦孝明=ムービー 菊池陽之介=スタイリング(人物) 松平浩市=スタイリング(静物) AMANO=ヘアメイク