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2019.03.30

かぞく

経験者に聞く。幸せな再婚に必要なものは「純粋な恋心と滾る情熱」

連載「オーシャンズ X :幸せな離婚編」vol.11
「離婚したんだ」と話せば大抵は憐憫の眼差しを向けられるだろう。だが、長い目で見ると必ずしも不幸な出来事とは限らない。バツは見方を変えるとX(エックス)という“未知数“を表す記号にもなるのだ。3組に1組が離婚すると言われている今、本連載では「幸せな離婚」について論究していく。
「オーシャンズ X :幸せな離婚編」を最初から読む
前回の記事では、20名のバツイチ男性の恋愛事情を掘り下げ、「同棲を経て、自然な形で再婚したい」という恋愛観が浮き彫りになった。40代からの再婚は「もう自分なんてオッサンだし……」と自分に自信が持てない人が多いというが、再び伴侶を得て幸せを手にした人もいる。今回は、3名の離婚経験者に取材し、再婚に到るまでの軌跡を辿ってみた。
 
■離婚後1年で20代女性とスピード再婚/会社員・39歳
大手企業に務めるNさん(39歳)は元妻と31歳のときに結婚。元妻は美容関連会社に勤務しており共働きの生活をしていたが、結婚式の夜以来ずっとセックスレスだったという。先に離婚を切り出したのはNさんのほうだった。
「愛情がなくなっているのにこのまま結婚生活を続けても、未来を描けないと思い離婚に踏み切りました」。
まずは離婚に向けて別居を開始したのだが、別居後に運命の出会いが訪れた。
「行きつけの飲み屋で出会ったのが今の妻でした。彼女は21歳と随分若かったのですが、ひと目惚れでした。すぐにでも一緒に暮らして結婚したいと思いましたが、離婚が成立して1年間のお付き合いを経て、妻のご両親に挨拶に行きました」。
その後、親しい友人と親族のみを招きハワイで挙式。今は一緒に暮らせる幸せを噛み締めながら、新婚生活を満喫中だという。
 
■3度目の正直で、初婚の若妻と結婚/会社経営・45歳
IT関連会社・飲食店経営・投資家のKさん(45歳)は3度の結婚を経験している。最初の結婚は28歳のときで結婚後わずか1年で離婚。3年後に再婚した2度目の妻との間には3人もの子供をもうけたが、結婚11年目に男女の愛情を感じられなくなり離婚。そして今の妻と結婚したのが離婚から2年経った44歳のときだ。
「妻とはいわゆる”飲み会”で出会いました。妻は20代前半で社会経験もほとんどなく、付き合いだした頃は40代の私で大丈夫なのかと心配になりましたが、一緒に過ごすうちにその心配はなくなりました」。
決め手となったのは「居心地の良さ」だという。1年間の穏やかで楽しい同棲を経て、結婚。今では妻との間に子供も生まれ、妻は育児に奮闘中だという。離婚後の独身ライフでは、週に1回は出会いの場に足を運んでいたというKさん。スマートな物腰に、鋭い眼光はまさに肉食系といった雰囲気。たくさんの女性を見てきたからこそ、自分に合う相手を見定める審美眼も養われたのかもしれない。
「恋愛は生きる活力になりますからね。バツイチだろうが40代だろうが、本気で愛せる相手を求めることは恥ずかしいことではないと思います」。
なるほど。この情熱が再婚への原動力となったのだろう。
 
■同世代女性と子連れ再婚/画廊経営・40代
画廊経営・翻訳を生業とするIさんは、30代で元妻と別れて以来、2人の子供を男手ひとつで育ててきた。再婚を考えたことは一度もなかったが、長男が大学生、長女が高校生になったとき、いずれ1人になるのかと思うと寂しくなり結婚相談所に登録したという。
「老後子供たちに迷惑はかけられないという気持ちもあり、伴侶を見つけられたらとは思っていました。とはいえ、結婚相談所で良い方に出会えるとは思っておらず、軽い気持ちで登録しました」。
だが、今の妻に出会った瞬間、忘れていた恋心を思い出したという。
「見た目ももちろん、人間性や可愛らしいところに惹かれ、この人と結婚したいと思いました。ですが、子供たち、特に長女が多感な時期でしたので、長女が妻とうまくやれるかが関所でした」。
Iさんの妻は、大手企業で中間管理職についているという40代のキャリアウーマンだ。今まで仕事一筋で、母親になることを諦めようとしていたときに現れたのがIさんとIさんの子供達だったのだそう。
「母娘……という感じではありませんが、誠実に子供達と向き合って関係性を深めてくれる彼女の姿を見ていると、ありがたいと思います。人生を共にする人がいるというのは心強いですね」。
とIさん。休みの日には2人で温泉旅行に行くのが夫婦の楽しみだそう。結婚から3年経ち、子供達も大学生・社会人に。来年、長女も1人暮らしを始めるとのことで、2人きりの生活が始まる。
何かをスタートさせるのに、遅すぎるということはない。辛い離婚の先には、未知なる出会いが待っている。そこで、もう一度愛する人に出会えたのなら至上の幸せと言えるだろう。
吉々是良=取材・文 石井あかね=イラスト


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