通勤時は2-WAYのフレームバッグ一択!
通勤にオススメだと教えてくれたのが、2-WAYで使えるナリフリのフレームバッグ兼ボディバッグ。フレームバッグはさまざまなブランドから出ているが、基本は“自転車に取り付けて使うもの”が前提となる。
しかし、このアイテムは自転車に乗る際はトップチューブに取り付けて、降りてからはボディバッグになる優れものだ。これなら駅前やオフィスの下で荷物の移し替えをする必要もなく、目的地に着いたらサッと取り外すだけでOK。
「自転車のスピードを上げる意味での軽量化はもちろんですが、自転車に乗る際は持てる荷物が限られるので、バッグもできるだけ多目的に使えるものが便利です」。
収納ポーチはひとつでも減らす! が極意
1ページ目で紹介したアイテム写真内のブルーのサコッシュは、実はパッカブルタイプのウィンドブレーカーなのだ。バックポケットに本体をしまうとポケット付きのサコッシュとしても使える「ポケッタブルウインドブレーカー」。
ウインドブレーカーは防寒着として必須アイテムではあるが、ここにガジェットを収納するのが岩瀬さん的ポイント。
「収納した服がクッション替わりになるので、充電用ケーブルやPCの電源などのガシェットを収納するのに最適。クッション性のある収納は実はかさばるので、できるだけ荷物を減らす工夫にも繋がります」。
こうしてポーチひとつを減らすことが、より軽く、より小さくするパッキングのコツなのだ。
細々したガジェットも、極力シンプルに
オススメのガジェットを教えてもらうと、こちらもやはり多目的に使えるアイテムが登場。まず充電用ケーブルはこれひとつでマイクロUSBとiPhoneなどのThunderboltに対応する2-WAY。ネットで偶然見つけたものだとか。
また、バッテリーはKNOG(ノグ)のパワーバンク。ただのモバイルバッテリーではなく、別売りパーツのライトヘッドを取り付ければライトにもなる優れもの。自転車に欠かせないライトも充電式が定番となったいま、ケーブルやモバイルバッテリーなど細々したガジェットが増えてしまいがち。マルチユースなアイテムを駆使し、スマート化させていた。
荷物を減らす努力は、自転車にも応用されていた⁉︎
岩瀬さんが通勤時に乗っているバイクは、ピストバイクと呼ばれるシングルギアの自転車。職場や買い物など、街乗り用にスリックタイヤ(溝のないタイヤ)を履いているが、これは舗装路を走ることが前提。休日は未舗装路も走るため、遠出する場合は別の自転車が必要になるとか。
そんな時に大活躍してくれるのが、自転車部門・チャリフリからこの春発売されるオリジナルフレーム「MULTICROSS BIKE FRAME(マルチクロスバイクフレーム)CF-01」。通常はタイヤの太さ、ギアに合わせて買い替えが必要なフレームも、これならタイヤを履き替えるだけで何役にも使える画期的なギア。
「自転車好きの中には、パッキングは小さくても家に帰ると自転車が所狭しと並んでいる人もいますね(笑)。フレームは一番場所を取るギア。こうしたマルチに使えるフレームなら自宅の省スペースにも役立ちます。自転車本体もパッキング同様、スマートなほうが過ごしやすいですから」。
小さく軽く、雨に強いは、万人の味方!
限られた収納スペースに荷物を収める必要や、雨や汗で荷物の水濡れの心配がある自転車乗りのパッキング。とにかく軽く、小さくするため、多様に使える構造、防水・撥水機能が大事だということがわかった。
我々も、思いがけず外出先で荷物が増えることや、外出時に突然の雨に見舞われるシーンは多々ある。
そんなとき、岩瀬さんから教わった“高機能な素材”と“マルチに使える機能”のポイントを活用すれば、どんな状況にもスマートに対応できるパッキングを実現できそうだ。
金光照子=取材・文