「隣のオッサンは青いか?」の一覧を見るデキるオトーチャンの第一歩は子供が生まれる前から始まっている。妻の妊娠に狂喜乱舞するのはいいいが、喜ぶならば、気遣いやフォローは必須。なぜなら、妻は男にはわからない苦しみと戦っているからだ。
この時期に妻をおざなりにすると、「あのとき、役立たずだった」なんてぐうの音も出ない言葉を投げかけられる可能性は否めない。妻が不満を覚えるポイントはどこなのか。結婚5年目以上、子供のいる40代既婚女性100人に聞いた。
■意外にデキるオトーチャンは多い?「夫の行動に満足」が半数以上
●妊娠時の夫の行動は、満足できるものだった?・満足できるものだった 58%
・不満だった 42%
二日酔いの数倍ツラいと言われるつわりのなか、妊娠・出産に伴う事務手続きも発生する妊娠期間。家事にも追われ、さぞ、夫に不満を持つ妻は多いことだろう……と思われたが、意外にも「満足」が58%と半数を超えた。
裏を返せば、4割は不満なわけだが、世のオトーチャンはそれなりの行動ができているということだろうか。真相を探るため、それぞれを選んだ妻たちのコメントも見てみよう。
■「満足できるものだった」と回答した妻のコメント
「つわりのときもご飯の用意をしてくれて必ず検診にも付き合ってくれた」(43歳)
「主人自身が仕事で忙しいにもかかわらず、できる限りのサポートをしてくれたからです」(37歳)
「常に気遣いをしてくれたと感じたので」(39歳)
「つわりのときは特に家事や子育てと、仕事以外も率先してやってくれたので、助かった。ビタミンドリンクしか飲めないときに箱買いしてくれたのはうれしかった」(41歳)
できる限りの行動に対しても、感謝する妻は多い。また、“気遣い”というのもポイント。常に心配しているという姿勢は、十分伝わっているのだ。
ただし、「満足している」と答えた妻たちの中にも、こんなコメントが……。
「別に望むことはなかったので」(44歳)
「夫が仕事で忙しく、そもそもあまり期待していなかったため」(37歳)
諦めの境地……だからこそ、“どちらかと言えば満足”というスタンスだ。これはある意味「不満だった」よりも遺恨を残すおそれがある気がするのは、筆者だけだろうか。
■「不満だった」と回答した妻のコメント
「こっちにすべて任せっきりだった」(37歳)
「お風呂掃除など、お腹が出てくるとツラい家事をお願いしたが、めんどくさいと断られたり、荷物を持つのが嫌いな夫は自分の荷物でも私に持たせた」(37歳)
「妊娠中に友達と旅行に行ってしまった」(39歳)
一方の「不満だった」と答えた妻たちからは、無神経な夫たちへの批判コメントが殺到。ただ、これらは男性目線でも妻が怒るのは無理からぬことだとわかる。
「病気ではないと楽観視されていた」(36歳)
「つらさがわかってもらえない」(42歳)
「つわりがひどかったが、その理解はほとんどしてくれなかったから」(37歳)
「体調の変化や精神的な不安に全く配慮がなかったから」(42歳)
注目したいのは、あからさまなダメ行動より多かった、“母体への理解のなさ”だ。過去記事「
つわりからセックスまで、妻の妊娠中に試される夫の器量とは?」で紹介したとおり、つわりは男が想像できないつらさがある。
男は物事をロジカルに理解できれば、行動に移す能力は高いが、女性に比べて相手の状態を察して動く能力は低いそうだ。これから子供をもうける男たちには「妻の妊娠、即、知識の収集」を強く勧める。デキるオトーチャンの好スタートを切ることができるに違いない。
千川 武=文 アイリサーチ=アンケート協力