平成最後のお花見シーズン、アナタの株を上げる5つの飲みきり酒

新しい酒、面白い酒、春っぽい酒……アプローチはさまざまだが、どれも花見にピッタリで、例年以上にアガる宴会になること請け合いな5酒。しかも花見向けの飲みきりタイプで厳選。平成最後のお花見にこんなの持っていけば、アナタの株もアガるに違いない。

 
【1】「日本生まれNY育ち」の瓶ビール

アメリカを代表するクラフトビールメーカー、ブルックリン ブルワリーの人気商品「ブルックリン ソラチエース」。2009年の登場以来、欧米で愛飲されてきたビールだが、今年2月から日本でも販売を開始。柑橘・レモングラス・ハーブを思わせる爽やかな香りが特徴で、特にシーフードとの相性は抜群だ。
使用しているホップ「ソラチエース」はもともと、1984年に北海道空知郡で開発されたものだが、当時の日本では「斬新すぎる」として商品化が見送られた。しかしブルックリン ブルワリーが採用し、アメリカで人気が爆発したという経緯がある。ちなみにラベルは「I♥NY」のデザインで有名なデザイナー、ミルトン・グレイザー氏のもの。味はもちろん、こんなサブストーリーが宴会をいっそう盛り上げる。
 

【2】みんな満足、ピンクのモエでマイボトル

ピノ・ノワールらしいフルーティな味わいと野いちごを思わせる香りが春らしい、モエ・エ・シャンドンの「ロゼ アンペリアル リビング タイ」のミニボトル（200ml）。花見の席にぴったりなベビーピンクが美しく、ボトルのデザインも計3種類あるというのも洒落ている。
女性に喜んでもらえることは確実だが、実は最近は男性にもロゼ愛好家が増えているそうなので、先入観を捨ててこの機会に改めて味わってみよう。飲みきりサイズだから、これだったらモエをひとり占めしちゃってもOK。
 

【3】創業150年の老舗酒造によるクラフトジン・ソーダ

世界的なクラフトジンブームが続くなか、本格米焼酎をベースにした異色の国産クラフトジン「樹々」がスパークリングになって新登場した。缶なので持ち運びも楽チンで、ソーダで割る手間も省けるからまさに花見に打ってつけ。
厳選した7種類のボタニカルのほか、“ジャパニーズジン”らしく柚子も使用。麹と「香り酵母」由来の上品な香り、そしてジンらしい芳醇な味わいでながら後味はスッキリ爽快。濃い目の料理にもピッタリだ。創業150年の老舗が造る国産クラフトジン、一度ご堪能あれ。
 

【4】花見の時季が一番美味いペットボトルの大吟醸

なんとも珍しいペットボトルに入った日本酒。酸化や風味の劣化の恐れから使用が避けられてきたがプラスチックだが、特別なコーティングを施すことで瓶と同じ保存性能を実現。しかも、瓶と違って軽量だからお花見にはもってこいである。
この「愛宕の桜 純米大吟醸」はハツラツとした味わいでフレッシュ、メロンやバナナを思わせる心地よい香味が特徴。見た目はかわいいが、明治6年創業の酒蔵は本気。花見の時季に一番美味しくなるように計算して出荷するこだわりは試す価値あり。
 

【5】半分しか入っていない“ワンカップ焼酎”の意味

焼酎党のオッサンにオススメしたいのが、「メモリーカップ」と名付けられた焼酎版のワンカップである。一部の酒屋や居酒屋でしか取り扱いがないので、これを知っている人はなかなかの左党とお見受けする。実はこのワンカップ、よーく見てみると……。

なんと、焼酎が瓶の半分程度しか入っていないのだ。瓶に「7：3」「6：4」と書かれた“目盛り”があり、そこまで水を入れるとちょうどその割合で水割りやお湯割りを作れるという、気の利くワンカップなのである。もちろん氷を入れてロックで楽しんでも◎。焼酎の種類も芋、麦、黒糖、蕎麦、泡盛と豊富なので、近所に取り扱い店があればいくつかまとめて仕込んでおくことをオススメする。
 
“花見酒”は、いつもの酒をひと工夫して選ぶだけで格段に楽しくなる。ここで紹介した5酒、ぜひお試しあれ。
 
ぎぎまき＝文