春のデニム選びに迷ったら、いの一番に気になるのは、デニム界を牽引する人気ブランドたち。その今季の動向をリポート。
大人は絶対試してみるべき注目の新作「スターウエスト」
17SSに登場するや、久しく安定的だったデニム勢力図を塗り替えるほどの勢いを見せているのが、このブランドだ。ヴィンテージマニアというデザイナー、大貫達正さんのデニム愛とその遊び心がマッチした新味が、ユーザーの心を掴んで離さない。その新作「スターウエスト」の特徴は、縦に走るセンタークリース。かの名作、パーマネントプレスパンツを彷彿させるネーミングにも思わずニンマリ。その大人な風情はご覧のとおり、キレイめコーデをぐっと引き立ててくれる。
コーデのアクセントにポップな“被るデニム”を
パネルにデニムを使用したサンバイザー。カラフルなツバとのコンビによるポップな仕立てはブランドの真骨頂。ベルト裏に使用されるロゴ入りのエラスティックバンドで誰でも着用可能だ。
レディスで大人気の「極太」をはきこなせるのが“脚”の見せ所?
イナタい風情を得意とするブランドの見せるその極北が、スーパーワイドの「850B」。どのブランドでも見られない極太シルエットは、レディスで大人気とのことで、着こなす人の腕が(脚が?)試されそうな、はく人をワクワクさせる一本。
ジャケット&カバーオールの使い勝手抜群なリバーシブルタイプ
デニムパンツ以外のアイテムのヒネリ具合もデニム好きをくすぐるもの揃い。春先に“あったらいいな”なカバーオールとテーラードジャケットがリバーシブルの一枚に。ヨーロピアンな浅いブルーデニムが爽やかな、使い勝手抜群の出来栄えだ。
セレクトショップ各社からも別注オファーが殺到中!
コラボアイテムの多さも、ブランドに勢いがある指標といえる。左は、既に紹介した「スターウエスト」のブラックでフリークス ストアでのみの展開。くっきりクリースが特徴だ。中は、ジャーナルスタンダードと共作した、広いヨークにゆったりシルエットのいわゆる「サード型」Gジャン。右は、エディフィスとラングラーとの3社コラボ。オリジナルのピスポケットには通常ステッチがないが、本作ではラングラーの「W」が入る。
可愛い我が子へのデニム教育にピッタリ!
デニム好きならば、“自分好み”を我が子にもと一度は思うもの。そこへ今季からキッズコレクションが登場という朗報が。大人仕様と遜色ない仕上がりに、童心に帰って思わず「俺も着たい」と言いたくなる。
ブラックデニムをケミカルウォッシュした新顔
OC世代が若かりし頃、夢中になったケミカルウォッシュ! ’90年代風のファッションがリバイバルトレンドの昨今、これをはけば当時の記憶が蘇ってきそうだ。ただしシルエットは野暮ったさゼロのタイトな仕上がりに。都会派の春コーデにおける、いいアクセントとなってくれそう。
OC読者も太鼓判!「817F」なら太めもスタイリッシュに決まるのだ長橋 優さん(35歳) 身長172cm / 体重64kg
ポッコリお腹も悩ましいが、細すぎる体型も困りもの。「脚が細くてワイドパンツが似合わないんです……」と長橋さん。いっそ、すべてをオブラートに包みこんでくれる「817F」に甘えよう。はいたとき、ややフレアになるブーツカットで、体型の難を見事に隠す。ムラのないきれいな青みのインディゴブルーやセンタークリースを加えた姿は、ゆったりシルエットながらどこか上品な印象を与えてくれる。
西崎博哉(MOUSTACHE)=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 星 光彦=スタイリング 吉田太郎=ヘアメイク 髙村将司、加瀬友重、山口達也=文