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2019.04.11

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オレンジワインに8000年の歴史あり! 寺田倉庫で発祥のルーツを辿る

黒ブドウを使って白ワインの製法で造られるロゼに対し、白ブドウを使って赤ワインの製法で造られるオレンジワイン。
最近のナチュラルワインブームに合わせて人気が高まっているこの「第4のワイン」だが、実はワイン発祥の地ジョージア(旧グルジア)では遥か大昔から当たり前のように飲まれていたって知ってた?

ジョージアはヨーロッパとアジアの中間あたり、カスピ海と黒海に挟まれた南コーカサスに位置する。その温暖な気候はワイン造りに向いていて、遺跡の出土品を解析した結果、約8000年前からワインを醸造していたことも判明。言ってみれば、今我々が美味しくワインを飲めているのもジョージアの歴史と伝統の賜物なのだ。

ということでぜひ足を運びたいのが、ジョージア国家ワイン局が寺田倉庫 B&C HALLで開催中の「世界最古のワイン ジョージアワイン展」。昨年フランスで開催され、大盛況に終わったこの展示会がこのたび、日本に上陸した。
ここではオレンジワイン(ジョージアでは「アンバーワイン」と呼ぶ)を始め、さまざまなジョージアワインを購入できる。さらにその歴史や文化にも触れられるのだが、これが実に興味深いのだ。
樽の代わりに「クヴェヴリ」と呼ばれる素焼きの釜が使われるジョージアでのワイン造り。
特にジョージアの伝統的なワイン製造で樽の代わりに使われる“クヴェヴリ”という釜は独特だ。収穫したブドウを踏み潰し、果皮や梗、種を一緒にクヴェヴリに入れ、地中に埋めて発酵させる。2013年にはユネスコの世界遺産にも登録された伝統的な製法で、アンバーワインもこの製法で造られてきた。
ちなみに、一般的に白ワインは酸化防止剤代わりになる「タンニン」を持たないため、赤ワインよりも多くの酸化防止剤が必要となってくるのだが、ジョージアのアンバーワインは赤ワインと同様にタンニンが含まれているため、ナチュラルワイン造りに打ってつけ。今のオレンジワインブームはこれに着目したナチュラルワイン生産者らが生み出したものなのだ。
展示会では、ジョージアワインが造られ始めた8000年前の当時の風景なども、ソニーの最新映像システムによって再現されている。その映像はとてもリアルで、実際にタイムスリップしたかのような感覚を味わえる。ほかにも、ジョージア国立博物館所蔵の歴史的な美術品なども展示されており、実際のクヴェヴリも見られる。
会場内にはジョージアワインの試飲スペースやジョージアの伝統料理が食べられるカフェも設置。ワインに歴史あり。そのルーツを辿れば、今後飲むワインがより味わい深く感じるはずだ。
 
[イベント概要]
「世界最古のワイン ジョージアワイン展」
会期:5月7日(火)まで
会場:寺田倉庫 B&C HALL
住所:東京都品川区東品川2-1-3

開館:11:00~18:00(平日の金曜日は20:00まで)
4月22日(月)は休館
POW-DER=文


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