オーシャンズ世代は、アメカジ世代であると同時に、ミニ四駆世代でもある。最近は「第三次ミニ四駆ブーム」と盛り上がっているらしく、その中心にいるはやはり40代前後のオーシャンズ世代だとか。
1978年生まれのアーティスト、ファニー・ドレスアップ・ラボもドンピシャのミニ四駆世代のひとりだ。ただし、彼はミニ四駆を走らせるのではなく、ミニ四駆の“ステッカー”のみを使ってアート作品をつくるという、一風変わった作風で注目を集めている。
ミニ四駆世代を自認するのであれば、ぜひ渋谷・富ヶ谷で開催中の彼の個展を覗いてみてほしい。そこで直面する懐かしくも新しい世界にきっと感動するはずだから。
壁一面にズラリと展示されているのは、ミニ四駆のボディを“未知の部族の仮面”と捉えてドレスアップさせた、「マスク シリーズ」と名付けられた作品の数々。
例えば『ダッシュ!四駆郎』の主人公の愛機「ダッシュ001号 大帝(グレートエンペラー)」もこのとおり。
こちらは同作品の人気キャラクター、パンクローが愛用した「ダッシュ4号 キャノンボール」だ。
いま30代半ばのオッサンたちは『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』でミニ四駆に熱中した世代。展示会では、当時人気を博した「トライダガーX」の姿もみられる。
ファニー・ドレスアップ・ラボも少年期はミニ四駆にドハマりしたというが、今はもっぱら見る専門。
「ミニ四駆の走っている姿が大好きで、大会や模型店の店頭によく見に行っています。ミニ四駆ってオモチャの域を超えるクオリティで、しかも子供から大人までみんなが楽しめる遊び。僕が言うのもおこがましいですが、作品を通じてミニ四駆を始める人が増えてくれたらうれしいです」と、ファニー・ドレスアップ・ラボ。
作品は個展で購入も可能。会場にはポップアップストア「トミガヤ模型店」も併設されており、ミニ四駆やパーツ、ステッカーなどもその場で購入できる。作品に触発されて、数十年ぶりにミニ四駆を買って帰るという大人も少なくないそうだ。
ミニ四駆
懐かしのマシンから最新のマシンまで。売れ行きも好調だとか。
ミニ四駆のマシンやパーツを扱うポップアップストア「トミガヤ模型店」。
ミニ四駆誕生30周年となった2012年発売の「エアロアバンテ」。
最近のミニ四駆はボディを外さずとも、背面からバッテリーやモーターの着脱が可能。
「ミニ四駆×アート」という、ほかでは味わえない個展。オーシャンズ世代なら、作品を見てこみ上げてくるものもあるだろう。ミニ四駆ブームを経験した我々だからこそ感動できるファニー・ドレスアップ・ラボの魅力を、ぜひ肌で感じてみては?
[イベント詳細]
ファニー・ドレスアップ・ラボ エキシビション&トミガヤ模型店ポップアップ
会場:トミガヤード
住所:東京都渋谷区富ヶ谷2-44-12 1F
期間:2月23(土)〜3月10日(日)
営業:木・金曜15:00〜20:00(土・日曜13:00から)
月・火・水曜休み