限られたときにしか買えないからだろうか。それとも従来にない特別な仕様だからだろうか。「周年記念アイテム」って、なぜだか甘美な響きがする。
2019年のアニバーサリー情報&アイテムと、既に2018年に周年を迎え、年またぎで発売された記念アイテムを。
シリーズ誕生35周年
「ポーター」のバッグ
「ポーター」×「アディダス オリジナルス」のスニーカー
もはや国民的バッグと呼べるほど老若男女に愛用され、日本にとどまらず海外でも絶大な支持を得るポーター。なかでもMA-1からインスパイアされた「タンカー」シリーズは、誰もが認めるブランドの顔。その魅力は色褪せず、35年前から続くロングセラーモデルと不定期に追加される新型によって、現在もラインナップの広がりを見せている。
そして今回のアニバーサリーで特に注目したいのが、デビューと同時に発表されたオリジナルカラー、セージグリーンのタイプだ。ファンであっても気が付いている人は多くないが、何を隠そう、この長い歴史の中で微妙にトーンが変わっていたのである。そこで今季を機に、改めて発売当時の色みへと原点回帰。併せて、ほかの2色も含め、ファスナーの引き手やメタルパーツの塗装なども初期のそれが再現された。これに加えて、アディダス オリジナルスとのコラボでタンカー仕様の「スタンスミス」も。若い頃からタンカーを使ってきたけれど、格好いいものは格好いい!
モデル誕生70周年 「ベルスタッフ」のジャケット
ラルフ ローレンなどで経験を積んだ新クリエイティブ・ディレクターを迎え、改めて注目度UPのベルスタッフ。そうした中、ブランドの顔たるワックスドコットンジャケットの名作「トライアルマスター」が、ひと足早く昨年発売70周年を迎えた。
ブランド設立70周年 「プロケッズ」のスニーカー
プロ用のケッズとして’48年に設立され、以降、NBAのスター選手からアメカジ好きまでを魅了してきた。代表作の「ロイヤルアメリカ」をベースとした記念モデルは、同系色のクレイジーカラーやアニバーサリーを物語るアンクルパッチで特別感いっぱい。
ブランド設立10周年 「フランク&アイリーン」のシャツ
ノンアイロンで肩肘張らずに着られ、それでいて生地&仕立てが上質だからおのずとサマになる。と、休日はココのシャツに頼りきりという大人も多いが、今年は紹介の定番に加え、アニバーサリーアイテムも発売ってことで一段と愛用者が増えそう。
ブランド設立20周年 「ループウィラー」のスウェット
昔ながらの吊り編み機にこだわり、ふんわりモッチリの極上スウェットを提案する専業ブランド。通常のラインナップは一貫して無地のみだが、記念アイテムとしてレアなプリント入りが登場。加えて、長年の軌跡をたどる記念本も出版される。
アポロ11号月面着陸50周年 「ベイフロー」×「NASA」のTシャツ
NASAの宇宙船アポロ11号に乗り、アームストロング船長らが人類で初めて月面に降り立ったのは1969年のこと。昨今では民間人の月旅行なんてニュースも話題だけど、まだまだ縁遠い俺たちはコイツに袖を通しながら思いを馳せるのも一興かと。
モデル誕生40周年 「ティンバーランド」の靴
ブランドが有する数々の名靴のなかでも、夏の定番といえば「ボートシューズ」で異論なし。手縫いによるモカシン製法は、デビュー40周年となる今も健在。
ブランド設立20周年 「Gショック」×「ジャム ホーム メイド」の腕時計
オーシャンズ世代のデザイナー兼ディレクター、増井元紀さんにより設立され、それまでのアクセサリーとは一線を画すユニークなモチーフ&アプローチで、ジュエリーの新しい楽しみ方、付き合い方を提案してきたジャム ホーム メイド。加えて、幅広いジャンルのパートナーを迎えた「ジャムセッション」も精力的に行うなど、20年間ずっとファンを笑顔にしてきた。
そしてアニバーサリーアイテムも、これまたユーモアたっぷり。日本発のグローバルウォッチ、Gショックの人気に火をつけ、現在までスーパーヒットを続ける「DW-5600」を、日本人のアイデンティティをもってカスタマイズしているのだ。文字盤にはブランドの哲学や記念モデルの証しをカタカナで印字。さらにバックライトを点灯すると、日の丸とともにSNSの「いいね!」をイメージしたハートマークが浮かび上がる。クールでいて遊び心も忘れない、これぞジャムの真骨頂だろう。
渡辺修身、鈴木泰之、蜂谷晢実、高橋絵里奈(清水写真事務所)、比嘉研一郎=写真 星 光彦、来田拓也、松田有記=スタイリング 髙村将司、いくら直幸、今野 壘=文