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「何かあったらいつでも飛んでいく」この一言が君には言えるか
高橋さんはこう続ける。
「子供が小さければ小さいほど、『離れて暮らしても愛情は変わらない。いつでも飛んでくるし、何かあったら必ずなんとかする。パパが一生懸命に働いて、安心して勉強できるようにするから心配しないでほしい』と伝えていただき、実際に万全のバックアップ体制を作っていただくことですね」。
統計上、国内では父親が親権を持つことは全体の1割と少ないという。多くの場合、父子は離れて暮らすことになるが、、子供にとっては世界でたったひとりの父親であることには変わりない。離婚=父親をやめることでは全くないのだ。離婚しても父親として生きていく。このことに意味がある。
具体的には、まずは離婚後に妻と子供が困らないよう扶養的財産分与を視野に入れて、安定を手助けすることが必要となるケースも多い。
「妻の収入が少ない場合に、1〜2年お金を援助するケースは多いですね。いずれにせよ子供が成人していれば自活の道はありますが、やはりいちばんケアが必要なのは幼い子供がいる場合です」。
と高橋さん。その後も養育費などお金の問題はずっとついてくる。だが、パートナーはもちろん、子供に対するケアもできてこそ、始めて幸せな離婚といえる。それが一家の大黒柱を担った存在の責任の取り方であると言えるだろう。
子供ためにも、妻のためにも、自分のためにも、身の重責を放棄しないで次の一歩へ踏み出したい。
吉々是良=取材・文 石井あかね=イラスト
夫婦問題カウンセラー&ライフサポートアドバイザー
高橋知子さん
高橋 知子yokohama相談室」主催。離婚を考えている、離婚を回避したい、調停申立をされた、浮気問題に悩んでいる、夫婦の関係修復を試みたいなど、あらゆる夫婦問題のカウンセリングを行う。専門家との連携による万全のネットワーク体制で相談者を完全サポート。相談者の気持ちに寄り添ったカウンセリングが好評で年間1000件以上のカウンセリング実績を持つ。


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