ランニングが生活習慣になっているという諸兄も少なくないだろう。心と体を健康に保つという目的はもちろんだけど、進化し続けるシューズやウェアも、ランナーにとって大きな楽しみ。
そこで、有名大会で何度もサブスリー(=フルマラソンで3時間を切ること)を達成している焙煎士の小林修人さんや、ウルトラマラソン(=42.195kmを超えるマラソン)を完走するフォトグラファーの山田 陽さんの意見もいただき、おすすめを厳選した。
「アルトラ」のランニングシューズ
プロから市民ランナーにいたるまで、つま先とかかとの高低差(ドロップと呼ぶ)が、1:2以上の、厚底ソールが主流の現在。そんななかでアメリカ生まれのこのブランドは、ゼロ・ドロップという高低差がまったくないソールが特徴だ。これによって、従来の前傾姿勢による、膝と腰への過度な衝撃を緩和できるという。
さらに、人間の足型に沿ったアーチ形構造と5本指に沿ったアウトソールによって、足裏で地面を掴む感覚が得られる。かつてない履き心地と自然なランニングフォームを獲得し、さらに遠くへ走り出そう。
ほとんどのランナーが前傾姿勢によって走力を得ているが、その代償として膝や腰に過度な負担をかけている。アルトラのゼロ・ドロップは直立に近い自然な状態で、それらの負担を軽減。
左の一般的なトウに対し、右のアルトラのトウ形状は、5本指を自由に動かせる。5本指が地面を掴むことで横方向への力が生まれ、着地時の衝撃を効率的に吸収。外反母趾を未然に防ぐ。
「レイニング チャンプ」×「アシックス」のランニングシューズ
パフォーマンスラインも充実してきたカナダの人気ブランドが、日本の実力派シューズブランドと予想外のコラボを実現。アスリートからも高く評価されているクッション性と日本人に最適なフィット感を、特別なカラーリングで楽しみたい。
「ホカ オネオネ」のランニングシューズ
ウルトラマラソンではもはや定番という、山田さんオススメの「スピードゴート2」。クッション性、軽さ、幅広のプラットフォーム、高い通気性とフィット感、あらゆる路面を走破するための最新技術を搭載。
「イキズム」のランニングキャップ
ファッションにも精通する小林さんが、ランナーとしての経験をもとにデザインしたのがこちら。被りの浅い5枚パネルのジェットキャップ型で、普段使いにも最適なミニマルデザインというのが大人。抜群の通気性と耐久性を誇る素材を採用した本格仕様だ。
「モルテン」のドリンクミックス
レース中の水分補給と栄養補給に最適と、小林さんがオススメ。トップアスリートが愛用していることでも知られ、長時間のランニングで必要とされる炭水化物成分を多く含み、素早く体内に摂り入れられる。
「レイニング チャンプ」のカットソー&Tシャツ
汗を素早く吸収し、放出する機能性素材を採用したランニング用Tシャツと、トレイルランニング用のロングスリーブカットソー。完成度の高いシルエット、縫製や随所のパネル切り替えなど、機能ありきのディテールも抜かりない。
「シースリーフィット」の5本指ソックス
5本指ソックスの人気の理由はランニングの分野でも実証されている。吸湿性に優れた紙糸を使用し、不快なベタつきや蒸れを軽減。ドライなタッチが持続するのはもちろん、耐久性に優れ、穴が開きにくいという利点もある。足指が地面を捉える感覚を味わえ、価格以上の満足感をもたらすはずだ。
鈴木泰之=写真 遠藤 寛=スタイリング