連載「健康で文化的な、真夜中の白めし」
家族が寝静まり、日付が変わる頃。妻が炊いてくれたごはんが、仕事帰りのからだに沁みる。そんなささやかな幸せをさらに増幅させてくれるのが「白めしのおとも」。欲張りな男たちの欲望を刺激する、お取り寄せもできる逸品をどうぞ。
食に一家言ある人ならば、なにがしかの自分ルールがある。ざるそばのひと口目はツユをつけずに、和食は一汁三菜を、等々。そんな中、意外に多いのは「白めしを食すなら、味噌汁と共に」という御仁ではないだろうか。
とはいえ深夜に帰宅した後、妻に味噌汁をせがむのはあまりにも心苦しいし、インスタントの味噌汁は口に合わない……という方は、味噌元の「ごはんにのせるとん汁」を試していただきたい。
ごはんにのせるとん汁 600円／味噌元 https://www.misogen-online.com/味噌元は、言わずと知れた味噌汁専門店。「日本の伝統食【味噌】を通じて毎日の食を豊かにする」をコンセプトとし、本店の大阪梅田、東京・二子玉川などに展開している。こちらの商品は、丸の内の「美噌元KITTE GRANCHE店」の名物「豚汁」を肉味噌にした意欲作だ。
そもそも、味噌は体にいい。高血圧予防のほか、コレステロール抑制、消化促進効果が期待できるなど、まさにオッサンにはうってつけの食材だ。近年、改めて発酵食品が注目されているが、1日に1度味噌を口にすることは健康への近道といえるだろう。
「ごはんにのせるとん汁」は、そんなヘルシーさと美味しさを兼ね備えた逸品だ。凝縮した豚と玉ねぎの旨みが詰まった豚汁の味を再現し、かつ生姜を効かせて白めしのおともとしての完成度を高めている。
素朴な佇まいが、深夜の食欲を疼かせる。はたして、その味は……。
では、いただきます。口に入れた瞬間に感じるのは、疲れた体に染み渡る辛さ。玉ねぎと豚が渾然一体となり、滋味深い味わいが印象的だ。さらに生姜がピシッと味を引き締めてくれる。まさか豚汁を肉味噌で再現なんて……そんな思い込みを払拭してくれるのは、味噌汁専門店の試行錯誤の成果といえるだろう。
汁物がマストである、という方には物足りないのは重々承知だが「味噌汁がないと口寂しい」という方には十分な代物ではあるまいか。なお、生姜のさっぱり感に押されて、ごはんがどんどん進んでしまう。深夜のドカ食いに注意すべきことだけは付け加えておこう。
［問い合わせ先］ 味噌元オンラインwww.misogen-online.comきくちよしみ＝撮影
