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この足跡、なんの動物? アニマルトラッキングでその正体を解き明かす

5分ほど歩いたところで、「あっ! コレを見てください!」と木村さん。注目した先には、こんな足跡が……。
足跡発見
「さて、これは何の足跡でしょうか?」との質問。ムムム……これでも昔は動物図鑑をかじりついて読んでいた頃があったもの。直線上に並んだ2つの足跡に、平行に並んだ大きな足跡も2つ。「ヒントは足を揃えて跳ねる……」。この言葉にピンきた! ウサギじゃないですか?
雪山のアニマルトラッキング
「大正解です。いきなり当たっちゃいましたね(笑)。後ろ足が並んだ大きな足跡、前足が小さな足跡です。ウサギって言うと、白くて可愛いイメージですが、このあたりの野ウサギは茶色くて大型。走る速度が40〜50km/hも出るので、可愛いどころか怖いですよ(笑)」。
大ジャンプをするウサギの習性も教えてもらい、ちょっとした動物博士気分。その後も、動物の痕跡がそこかしこに付いている。
木についた、鹿のツノ研ぎと思われる痕跡。ずいぶん下から突き上げたようだ。
キツネの足跡
キツネの足跡も見つけた。蛇行せず、一直線上に残るのが特徴。どことなく気品が感じられる。
比較的新しいフンを割ってみると毛が多く出てきた。小動物を捕食していることから、キツネのものとみられる。
シカの歩きフン
人が歩いた道に沿って続く、シカの歩きフン。人が踏み固めた道を通る動物も多いという。
蹄のカタチを習う
イノシシやシカの蹄のカタチを習う。雪につく跡がちょっと違うのだ。
「動物の歩き方と体の特徴を知ると、足跡の判別がついてきます。今日は雪がベタついているので難しいですが、新雪の後は特徴が色濃く現れます」。
動物の骨格や生態を踏まえて、動物を特定していく行為は、まさにハンター。すぐに答えを教えてくれるわけではなく、一緒に考えていく工程も楽しさを倍増させてくれる。


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