昨季スキーを手にした人がいれば、冬の山に再び戻ってきたスノーボーダーもいる。
雪山の前では彼らは皆、平等に雪を愛する男たちなのだ。彼らがなぜ雪山に魅せられることになったのか、その熱い想いを語ってもらった。
Case3 久保嘉男さん(44歳)
職業:「ヨシオクボ」デザイナー
スノーボード歴:24年
よく行くスノースポット:八甲田(青森)
年間滑走日数:30日
愛車:アウディ Q7
米国フィラデルフィアに渡りファッションのデザインを学んでいた20代の頃、久保嘉男さんは現地でスノーボードに出会った。
「すぐにハマってスノーボードショップに通っていました。当時はインターネットなんてないから、そこで情報を仕入れてたんです。USオープンにも10年連続で行きましたね。クルマで片道7時間くらいかな。当時14歳だった國母和宏くんが2位になった瞬間も現地で観てました」。
そうしてスノーボードに明け暮れる一方、2004年に帰国。自身のブランドを立ち上げると激務に追われ、雪山は遠のいた。しかしここ数年、雪山への思いが再燃しているという。
「藤原ヒロシさんらと八甲田山のバックカントリーを滑らせてもらったんですけど、もう最高すぎました。その機会をきっかけにギアを揃えていったんです。若い頃に比べて少しは経済的な余裕もありますしね。ギアを揃えるのって男は好きじゃないですか。こういう大人のグッズ集めが、今むっちゃ楽しいんです」。
ボードに描かれるグラフィックはむっちゃ重要です
「バートン」のスノーボードとステップオン式バインディング
ボードはバックカントリー用を求め、昨季購入したファミリーツリーシリーズのモデル、ランドロード。バインディングは、藤原ヒロシさんが使用しているのを見て今季ゲット。踏みつけるだけで装着できる最新式だ。
タフな作りながらめっちゃ軽い
「バートン」のダウンジャケットとパンツ
ジャケットは、メインの使用フィールドをバックカントリーと想定している「バートン」のAK457シリーズ。ダウンジャケットだから暖かく、軽いために滑る動きを妨げない。AKシリーズのパンツは、かつて流行したカラーコーディネイトを意識してベージュを購入。
「ヨシオクボ」のインナー
自ら手掛けるアイテムも雪山で重宝している。「シンサレートタイプなんですけど、ちょうどいい暖かさなんです。ダウンが必要なほどではない肌寒い状況のとき、雪山への移動中なんかで使えます」。
「バートン」のブーツ、フォトン ステップオン
ステップオン式バインディングの相棒として選んだのは、「バートン」のフォトン。新しい機能に目がないことから、ダイヤルを回すだけで足首が締まっていく、ボアシステムを採用するモデルを選択。
「ヨシオクボ」のトートバッグ
「イケア」のトートバッグと同じ素材に黒があるのを知り、これは使えるとトートバッグを製作。タフに使えるので、滑りに行くときには、スノーボードのウェアやギアをまとめて入れておく。
「イソップ」のリップクリームとハンドクリーム
左●ローズヒップシードがたっぷり入り、ビタミンも配合されている「イソップ」のリップクリームでしっかり保湿。紫外線が強い雪山では、乾燥や日焼けをしやすいリップの対策が必須という。
右●終日滑り倒すと、グローブを着け続けている手が乾燥していくのが気になる。そんなときに使うのが「イソップ」のハンドクリーム。しっかりと保湿してくれつつ、ベタつかないのがいい。
「バートン」創設者のフィギュア
ジェイク・バートン氏のフィギュアは、1977年に創設された「バートン」の30周年を記念して2007年に作られた。限定2000個の稀少なアイテムは友人から譲り受けたという。
SNOW STYLE NEWS「トミー ヒルフィガー」から注目のカプセルコレクション誕生ファッションとスポーツの融合がオンスノーでも加速しているなか、この冬、「トミー ヒルフィガー」がスポーツブランドの「ロシニョール」とコラボしスキーウェアを手掛けた。言うまでもなくそのクオリティは圧巻。何より格好良く、雪上での存在感は絶大だ。
PAK OK SUN(CUBE)、高橋賢勇、板倉淳夫=写真 野上大介、尾日向梨沙、高橋 淳=取材・文