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2019.01.10

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OC世代を夢中にさせた漫画『ろくでなしBLUES』の作者がM-1に挑戦した理由

当記事は、「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちらから。
なぜ漫画家の森田まさのり氏(左)が漫才に挑戦したのか? 相方である長田悠幸氏(右)とともに語る(撮影:梅谷秀司)
なぜ漫画家の森田まさのり氏(左)が漫才に挑戦したのか? 相方である長田悠幸氏(右)とともに語る(撮影:梅谷秀司)
漫才日本一を決める「M-1グランプリ」。今年は最年少コンビ・霜降り明星の優勝や現役芸人による舌禍事件など、良い面、悪い面あわせて、注目を集めた。一方で準々決勝(4回戦)敗退にもかかわらず、話題を呼んだコンビもいる。それが、デビュー1年目の「漫画家」だ。
漫画家は、『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』などの代表作を持つ森田まさのり氏と、大喜利をテーマにした『キッドアイラック!』などを代表作とする長田悠幸(おさだ・ゆうこう)氏によるコンビ。現役漫画家である2人が、なぜ「お笑い」に挑戦したのだろうか?

ガチガチに緊張した初舞台

――お2人が『M-1』に出たきっかけは?
森田まさのり(以下、森田) 長田くんと飲んでいたときにノリで「今度『M-1』に出ようか」なんて言ってたんですよ。それでしばらくしたら「先生、ネタができました」って連絡が来て。僕はそれを聞いて驚きが2つありまして「本気にしちゃったの?」っていうのと、「君がネタ書いちゃったの?」っていう。
――ご自分でネタを書きたかったんですか?
森田 僕は長田くんが描いていた『キッドアイラック!』っていう漫画に出てくる大喜利のネタが面白いと思っていて、それに負けたくないっていうのがあったのに、書いちゃダメじゃない、っていう(笑)。数カ月後に会うとき、長田くんが1本書いていたので、僕は悔しいから2本書いてきて。
長田悠幸(以下、長田) そのときに初めて一対一でお会いしたんです。個室居酒屋みたいなところでお互いのネタを持ち寄って、声を出して読み合わせをしました。
森田 それから練習を始めて、2カ月後ぐらいに「週プレ酒場」っていう場所で僕のデビュー30周年イベントがあって、そこで初めて人前で漫才をやったんです。
――初舞台はどうでしたか?
森田 お客さんが僕のファンばっかりなので、何を言ってもウケるんですよ。だから初舞台には一番良かったかもね。
長田 ただ、緊張はしましたね。前日は寝られなかったです。会場にはお菓子とかいろいろ置いてあったんですけど、何も食べられないし。出番直前の緊張もすごかったです。内臓まで震えるような感じで。
森田 お客さんが50人ぐらいの狭いところなんですよ。それでもガチガチに緊張して。
――その後、『M-1』の予選に挑むわけですが、そこではやはり格別の緊張感があったんでしょうか?
森田 そうですね。1回戦、2回戦まではお客さんも少ないので、そのなかに僕らのファンも結構来てくれていたんですよ。
長田 身内の編集さんとか作家仲間とか。
森田 それでたくさん笑ってもらえたのかな、っていう。でも、ルミネtheよしもとで行われる3回戦とかになると、完全にアウェーな感じで。僕の緊張のピークはそこでしたね。
――「ルミネtheよしもと」ってお笑い界でもちょっと特別な場所ですよね。
森田 ルミネは特別ですね。何回も取材で行っているんですけど、自分がそこでプレーヤーとして入っているとまた全然違う感慨がありました。出番直前も僕はじっとしていられなかったんですけど、長田くんはよくじっとしてたな。
長田 あ、僕はルミネは意外と大丈夫だったんです。むしろ初舞台のときが一番緊張しました。


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