世界的に活躍する人物には、栄光を掴むまでの不断の努力があり、それを知るからこそ憧れも抱く。彼らがアンバサダーとして着用する時計には、共感に至る相応の背景が。そこになりたい自分像を重ねれば、成功へのモチベーションにもつながる。
[この時計]TAG HEUER タグ・ホイヤー
タグ・ホイヤー カレラ キャリバー
ホイヤー02 アイルトン・セナ スペシャルエディション
[あの偉人]アイルトン・セナ
1994年、サンマリノGPでの事故で非業の死を遂げたアイルトン・セナ。“音速の貴公子”という異名を欲しいままにし、世界が認める最速レーサーだった彼は、今もタグ・ホイヤーのアンバサダーである。そんな彼にオマージュを捧げた特別モデルがこちら。
自社製キャリバー「ホイヤー02」を搭載し、セナも気に入っていたというS字形のコマを重ねたブレスレットを採用しているのが特徴。ブラックに赤の挿し色が利いており、メカニカルなルックスをセンス良く仕上げている。
[この時計]CARTIER カルティエ
サントス ドゥ カルティエ LM
[あの偉人]ジェイク・ギレンホール
1904年、航空発明家のアルベルト・サントス=デュモンのためにカルティエが考案した世界初の実用的リストウォッチ。その伝統とスタイルを崩すことなく受け継ぎ、最新の「サントス ドゥ カルティエ」ではベゼルとブレスレットの流れるような曲線美を実現した。
そんな由緒ある時計が相応しい“サントスマン”として、メゾンが起用したのが、ジェイク・ギレンホールだ。俳優としての確かな実績はもちろんのこと、自ら映画製作にも携わり、フィルムメーカーとしても活躍するなど、マルチな才能を披露している。
[この時計]OMEGA オメガ
スピードマスター ’57
[あの偉人]ジョージ・クルーニー
「最もセクシーなハリウッド俳優」として知られるジョージ・クルーニーは、オメガのアンバサダーも務めている。子供の頃からのオメガファンを自認するだけあって、その関係はかなり良好。レッドカーペットにてさまざまなオメガのタイムピースを着用している姿が度々確認されているが、今回はスピードマスター ’57をピックアップ。
特徴はアロー型の時針や、ベージュカラーの夜光塗料など、初期の“スピマス”のエッセンスをふんだんに盛り込んでいる点。最新のコーアクシャルムーブメントを搭載しているのもポイントだ。
[この時計]PIAGET ピアジェ
ピアジェ ポロ S
[あの偉人]ライアン・レイノルズ
映画『デッドプール』の主演でブレイクを果たした、ライアン・レイノルズはコミック&アクションを主戦場にしつつも、その姿はいつもエレガントかつセクシーなムードを漂わせている。
そのキャラクターが買われて、スイスの名門マニュファクチュール、ピアジェが2016年の「ピアジェ ポロ S」発表を機に、アンバサダーに起用。同モデルは、ラウンドケースにクッションダイヤルを据えた、時計の定石にないルックスにポリッシュとサテン仕上げを使い分けたブレスレットで、スポーティながらもピアジェらしい気品を漂わせる。
[この時計]CITIZEN シチズン
エコ・ドライブ Bluetooth ユニセックス W410
[あの偉人]大坂なおみ
全米オープンテニス2018の優勝が記憶に新しい大坂なおみ選手。コート上で抜群の強さで観衆を魅了する彼女は、シチズンのアンバサダーを務めている。
彼女が着用していることで品切れ状態になるほど売れているというこのモデルは、ケーブルなどでの充電が不要な光発電エコ・ドライブ機構だけでなく、スマホとの連動機能も備え、機能的にもかなりパワフル。さらに軽量性や耐久性に優れていたり、ブラック×ゴールドのクールなデザインなど、彼女のイメージとも重なる1本。
[この時計]RAYMOND WEIL レイモンド・ウェイル
フリーランサーAC/DC リミテッドエディション
[あの偉人]AC/DC
辣腕時計師に転身した「アンスラックス」のダン・スピッツをはじめ、ハードロック界には意外に時計ファンが多いらしい。レイモンド・ウェイルが白羽の矢を立てたのは、世界的人気バンド「AC/DC」。
ムーブメントは自社製で、6時位置の小窓からその動きを確認できる。しかし何と言っても重要なのはデザインで、スタッズ状のインデックスや稲妻を模したダイヤル装飾、大胆なバンドのロゴなど、随所に表現された“AC/DC仕様”に注目したい。証明書付きの専用ボックスに収められる。
※本文中における素材の略称は以下のとおり。
SS=ステンレススチール
柴田 充、髙村将司、中村英俊、戸叶庸之=文