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収入は月3万円。半年間のどん底のフリー生活で得たものは

「なんのあてもなくフリーのヨガインストラクターになったので、仕事が軌道に乗るはずもなく(笑)。収入は月2、3万円。半年間、貯金は減る一方でした。カード払いで、なんとか生活していたような状況です」。
収入源は月に3、4回のヨガクラスの指導のみ。当然、焦燥感は募り、減っていく貯金残高と今後の展望を考えると苦しい半年間が続いた。ただ浅野さんは悲観的にはならなかった。
「求人雑誌をめくって普通にバイトしようかな……とか思うわけですよ。生活のために。でもそれをしたら負けだなと。今が動けるタイミングだからこそ学びを深めるチャンスだと思って、各地でヨガの勉強のために出かけたり、学びを得る時間にしました」。
時間だけはたくさんある。そこで安易にアルバイトを始めることもできたが、あえてそうしなかった。
「結局、中途半端に働き始めたら、自分のやりたくないことに時間を使うだけで意味がなくなってしまう。自分が何を決意して仕事を辞めたのかを思い出して、ヨガじゃないものは掴みにいかないと決めていました。」。
ときにはフィットネスのインストラクターとして声をかけられることもあったが、「ヨガ」以外のものは掴まないという意志はゆらがなかった。そこが、浅野さんの芯の強さでもあるのだろう。
「自分で自分の気持ちがどこまで本気か試していたのかもしれません。考える時間だけはあったので、ベッドの上でボーッと天井とか眺めて(笑)、ひたすらアイデアを練っていました」。


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