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アメリカンな音量設定には要注意。環境によっては消音対策が必要かも

組み立てが完了したら、待望の電源オン!

家庭用ということで、当然ながら電源スイッチを入れるだけで、コインを投入しなくても遊べるようになっているのがうれしいところ。さぁ、思う存分インベーダーでフィーバーするぞ!! と筐体の前に陣取ったのだが、ここで大きな問題に行き当たった。

ゲーセンの雰囲気を忠実に再現しているということなのか、それともアメリカ製品ならではのダイナミックさ故なのか、とにかく音が大きいのである。音量調整は無音を含め3段階の調整ができるのだが、小さな音のほうでもかなりのボリューム。夜間のプレイは正直厳しい感じだ。
本体側でこれ以上の調整ができないため、あれこれ試行錯誤をした結果、たどり着いたのがスピーカー部分に物を置く物理的な消音措置である。

ハンドタオルを被せる程度でも、まぁまぁの効果があった。おそらく「スペースインベーダー SPACE INVADERS」以外でも同様かと思われるので、音量が気になるならこうした対策をとってみると良いだろう。
 

子供時代に戻れるタイムスリップ装置として、6万円はかなりお値打ち!?

音量の問題を除けば、プレイ体験は心から感動の一言。ジョイスティックやボタンを操りインベーダーゲームに興じていると、見事に子供時代の想い出が蘇る。さらに雰囲気を出すため、コントロールパネルまわりに駄菓子の類を並べてみれば、まさにゲーセンが自宅に再現された感じだ。

「スペースインベーダー SPACE INVADERS」の場合、モノクロ版とカラー版の種類がプレイ可能になっている。その他のシリーズも同様に、ひとつの筐体で2種類のゲームが楽しめる。

本体価格が約6万円なので、単純に割り算をすれば1ゲームあたり3万円。この数字だけをみれば、今どきの家庭用ゲーム機を買ったほうが、はるかにお得な印象を受けるかもしれないが、その比較はあまり意味がない。なぜなら、この「アーケードワンアップ」シリーズの価値は、あくまでもアーケード筐体を再現したハードウェアにあるからだ。
ゲームをプレイする感覚ひとつとっても、当時を再現した筐体やコントロールパネルと家庭用ゲーム機とでは、楽しさの種類がまったく異なるといっても過言ではなかった。特に30代後半から40代のオッサンたちにとって「アーケードワンアップ」シリーズは、ゲーム機というより、子供時代へタイムスリップするための装置といえるのかもしれない。
そう思えば、6万円というお値段はかなり魅力的。2019年初頭以降なら、比較的容易に入手できるようになりそうなので、平成最後の「自分へのご褒美」としてみてはいかがだろう?

石井名人=取材・文


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