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「お待たせしました〜」。
今回の看板娘は千春さん。女子大で国際関係学を学ぶ21歳だ。
500円で「なみなみ」。
最近の気になる国際関係ニュースを聞くと、「ゼミの先生が『トランプはすごい人だけど、彼のせいで今後世界はどうなっちゃうんだろう』と心配していました」。
実家は隣駅。この店はずっと憧れの存在で、2年前から願いが叶って働いているそうだ。フードも「何でも美味しいですよ」というので、お任せで3品ほど持ってきてもらうことにした。
すごいことになった。
淡路島の玉ねぎの炭火焼(390円)、ピッツァマルゲリータ(990円)、牛ホホ肉赤ワイン煮込み(1290円)。どれも素晴らしかったが、とくにとろっとろの牛ホホ肉の濃厚ソースに感動。
赤ワインに10日間漬け込んだ肉を10時間煮込む。
店内では注文が入るたびに「グラッツェ!」という元気な声が上がる。ところで、駅構内に続いてこの店の入り口にもクリスマスツリーがあった。よく見ると、ワインのコルク栓で作られている。
コルクアートはよく見かけるが、こんな大作は珍しい。
千春さんいわく、「さっき、常連さんが持ってきてくださったんです」。その常連さんはカウンターで食事中だった。
夫婦で造形教室を営むお二人。
「以前から、このお店からもらったコルクでちょくちょく作っていたんですが、スタッフさんから『時期的にクリスマスツリーも作れますか?』って言われて。あれは100個以上のコルクを使っています」
千春さんはご夫婦から「ちーちゃん」と呼ばれてかわいがられている。「包み込むような笑顔が素敵だから、ついワインのお代わりを頼んじゃうの」。
店長との掛け合いも面白い。
「今日のシフトは朝まで?」「いつも23時に上がるじゃないですか」。
先のメインカットを撮っているときに、厨房で働くシェフから「俺とのツーショットじゃなくていいの?」と声が掛かった。
塊肉を繊細に焼くシェフ。
「冗談を言いながら楽しく働いています」。
千春さんの趣味は旅行と映画鑑賞。今年の夏はバリ島に行った。


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