気付けば今日もまた、昨日と同じデニムをはいている。日頃は「デニムに新鮮味を」などと考えているのに、いざ休日になって脚を通すのは、“いつものインディゴデニム”となってしまう。
そんな堂々巡りから抜け出せない我々に救済の手を差し伸べてくれたのが、本誌連載「
種カジのタネあかし」で、キメすぎない休日着のこなし方を伝授してくれている種市 暁さん。
「デニムに新鮮味や広がりを求めるなら、黒デニムや白デニムという“非・インディゴ”を選択肢に入れて頂きたい。デニム素材の馴染み深さはそのままに、着こなしに新たな方向性が加わるのでオススメです」。
ということで早速、黒&白デニムのコーデ術を披露してもらった。
黒デニム編 その1
黒こそがインディゴを引き立てる最高のスパイスだった
「実は、骨太なインディゴに馴染みながら、都会的に引き締めてくれるのが黒のデニムなんです。ボトムスは黒デニムで、トップスとしてインディゴを取り入れれば、違和感なく新鮮味が出ますよね」。
黒がもつシャープさでデニムのワイルド感を中和。これこそ、このコーデの醍醐味。さらに、Gジャンやカバーオールなどデニムトップスを着る際に、「あ、インディゴ被りするから今日はデニムはダメか」とチノパンやスウェットを選んでいた諸兄にも、このコーデは福音となる。
「ポイントは、インディゴのアウター以外のアイテム…… インナーや靴、サングラスなどの小物も黒一色にまとめること。輪郭をぼかさないためです。一方、取り入れるインディゴアウターは、色落ちが激しければ激しいほど大歓迎。そのぶんコントラストが際立ちます」。
黒デニム×インディゴデニムというミニマルなスタイル。インディゴびいきを完全に諦めることなく、黒デニムを楽しめる。目からウロコである。
黒デニム編 その2
黒×定番色なら、少々の個性派にもトライ可能!
「僕にとっての黒は、楽チンカラー。トップスをあれこれ考えずに済むというのがその理由。なかでも黒×オリーブは、ミリタリーを軸としたコーデでも鉄板の組み合わせ。ここで取り入れたのは、いわゆる半纏型の和風アウター。“和テイスト”はクセが強く、取り入れるのに抵抗はありますが、黒×オリーブという確かな土台があれば、少々冒険も可能ですね」。
なるほど、和を感じさせない馴染み方。強めの個性が中和されている。これは普通のブルーデニムでは難しいかも。
「黒デニムをはくときは、色数を増やさないのが流儀。インナーも淡いオリーブ系で統一しています」。
〜はいたのはコレ!〜
横糸もブラックに仕上げた“濃い口”
3万円/デンハム(デンハム・ジャパン 03-3496-1086)
スリムタイプの「ボルト」を着用。ストレッチが効いており細身ながらはきやすい。たて糸も横糸も黒なので、デニム特有のムラ感がなく、どんなトップと合わせてもシャープにはきこなせるのだ。
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