ブボ・バルセロナは、スペインはバルセロナを本拠に置き、スイーツの世界的な技術コンクール「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー（La Coupe du Monde de la Pâtisserie）」で世界一の称号を得たケーキ「XABINA（シャビーナ）」を提供するパティスリー。
スペインの世界一のスイーツ？ と聞くだけで興味を沸かせてくれるが、その味、造形は半端なくハイクオリティなのである。
かくいう私は、バルセロナ出張中にブボに出会い、その衝撃が忘れられないまま初上陸を心待ちにしていたブボ・フリークのひとりであり、東京・表参道に出店以降、定番の名作シャビーナは定期的に購入し、新作のチェックにも余念がない。
何がすごいのか？ まずフォルムである。均整のとれた円形は、艶めかしくも奥深い輝きを放つチョコレートでコーティングされ、さらに上部には、愛らしくチョコレートマカロンとbubóと印字されたチョコプレートが段積みされている。この‘圧倒的な円’で構成された造形美は、上から見ても横から見ても美しい。
そして、味。
一見、こってり、重めのイメージが沸くが、スプーンをひと差し入れたときの弾力、さらに一口含んだときのなめらかな舌触りに衝撃を受けるはず。ポイントはバニラシロップに浸されたスポンジ生地とさわやかなチョコレートムースのバランス、そして隠し味とも言えるケーキ生地に含まれるオリーブオイルの芳醇な香りなのである。複雑かつ繊細なその味は、唯一無二の存在感を放つ。
一言で言えば、カッコいいのである。漆黒の黒のインパクトにきらめく丸みと繊細な味わい。これぞ大人の男が憧れる存在感。ぜひ、甘党読者は試してほしい逸品である。男の手土産スイーツとしても最適だ。
ちなみに、シャビーナとは、スペイン本店の女性の店員の名前が由来なのだそう。え？ そうなの……。天才パティシエのカルレス・マンペルのイマジネーションに感服なのである。
文・編集部S カッコいい系甘党
